1999 Fiscal Year Annual Research Report
グラインディングセンターを用いた機上焼入れ技術の開発
Project/Area Number |
11750103
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
廣垣 俊樹 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (80275172)
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Keywords | YAGレーザ / グラインディングセンター / マシニングセンター / 熱処理 / 光ファイバー / 機上 / 合金工具鋼 / 金型 |
Research Abstract |
本年度は,高精度なマシニングセンター(グラインディングセンター)の主軸に,熱源となるYAGレーザを光ファイバーで導光するシステムを開発し,基本性能を評価した. レーザの出力は300Wで,加工点のスポット径は1.4mmとした.特に,金型加工への適用を想定して,対象となる金型用鋼材に対する焼入れ特性を調べた.その結果,熱処理対象となる鋼材の表面に吸収剤を塗布しない条件でも,YAGレーザを用いることで十分に焼入れ可能であることが示された.また,主に鋼材中の炭素量に着目することで,熱処理後の焼入れ硬さを予想できることがわかった.しかしながら,金型用鋼材では多くの合金元素が含まれる(高合金工具鋼)場合があり,合金元素によりMs点が室温以下になる材料では,熱処理後に十分な硬さが得られない場合もあることも判明した。さらに熱間工具鋼においては、本熱処理で高温(500℃)における硬さが十分維持されることも確認した.以上の成果により,金型加工において,高合金工具鋼を必要とされる場合を除いた範囲で,本手法が有効であることがわかった.
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Research Products
(1 results)