1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750114
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
池田 浩治 東京農工大学, 工学部, 助教授 (50251492)
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Keywords | PVAゲル / 積層材料 / 低摩擦 / 長寿命 / 表面損傷 |
Research Abstract |
本研究では生体軟骨を極めて類似した物理特性を有するPVAゲルを用いて,特に弾性率に関して傾斜構造を有する積層PVAゲルを作成し,変形挙動・摩擦挙動に対する効果について知見を得ることを目的とする。 平成11年度は,積層PVAゲルの試作と基礎的な評価を実施した。 PVAゲルは、生体軟骨のような連続的な弾性率が変化した材料として作成することが困難であるため,弾性率の異なるシート状ゲルを積層して擬似的に傾斜機能材料化することが第一課題である。 ここで、積層界面そのものの存在が影響することも考慮する必要があるため、単層試料、同一材料を2層積層した試料、異種材料を積層した2層積層材料の3種類を作製し、滑り摩擦試験中の摩擦係数計測、および、表面損傷状態の観察を実施した。 現段階では、本年度導入した高圧滅菌器を用いた試料作製により試料の弾性率のばらつきがバッチ間で低減できたこと、単層試料よりも同一材料を2層積層した試料のほうが低摩擦実現には有効であると考えられる実験結果が得られているが、その原因については検討中である。
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