1999 Fiscal Year Annual Research Report
クラスター・コンピューティング・システムによる並列最適化システムに関する研究
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11750120
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北 栄輔 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (50234224)
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Keywords | 最適設計 / セルラ・オートマタ / ローカル・ルール / クラスター・コンピュータ / 多目的最適化 / 弾性問題 |
Research Abstract |
本年度では、ハードウェアの設計開発と最適化システムの改良の2点について研究を行った。第1に、ハードウェアの開発の点では、以下の点について研究・開発を行った。 1.最初にクラスター・コンピューティング・システムを構築するためにDOS/Vパソコンを6台と100BASE-Tのスイッチングハブを1台購入し、パソコン同士を100BASE-Tのネットワークで接続してクラスター・コンピューティングシステムを構成した。各パソコンの基本仕様はCPUがIntel Pentium Celeron 400MHz、メイン・メモリーが64Mbyte、ハードディスクが4.2Gbyteである。それらにOSとしてVine LINUX ver.1.1を、並列計算機構築のための通信ライブラリとしてPVM(Parallel Virtual Machine)とMPI(Message Passing Interface)をインストールした。 2.システムの性能評価のために、遺伝的アルゴリズムを用いた構造物最適化システムの並列化プログラムを上記システムにて実行した。解析対象としてねじりトルクを受けるシャフトを考え、その断面形状を遺伝的アルゴリズムによって最適化した。遺伝的アルゴリズムではたくさんの解候補の性能評価に計算コストがかかるので、この問題を改善するためにクラスター・コンピューティング・システムを利用した。その結果、計算コスト削減を達成できた。 第2に、最適化システムの改良の点では、以下の点について研究・開発を行った。 1.これまでの定式化では最終形状を得るまでにかなりの繰り返し計算を必要としたので、繰り返し計算の回数を減らすことを目的として、いくつかの新たな定式化について検討した。その結果、収束速度をかなり改善できる新たな定式化を得ることができた。 2.収束速度を改善するための上記の定式化では、定式化で用いるペナルティ関数の値によって応力制約条件の満足度が異なっていた。この問題を改善するために、ペナルティ関数を変動させる方法を提案し、良好な結果を得た。 3.これまでの最適化システムでは連続体構造物だけを対象としていた。そこで、これまでの定式化を平面トラス構造や3次元トラス構造の設計に適用し、良好な結果を得ることができた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] E.Kita &T.Toyoda: "Structural Optimization Using Local Rules"Proceedings of WCSMO99,(in press). (1999)
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[Publications] E.Kita et.al.: "Structural Optimization Using Parallel GA"Appl.High-Performance Comp.in Eng.VI. 157-166 (2000)