1999 Fiscal Year Annual Research Report
格子ガスオートマトン法によるマイクロチャンネル内の複雑流れに関する研究
Project/Area Number |
11750128
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松隈 洋介 山形大学, 工学部, 助手 (70282241)
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Keywords | 格子ガスオートマトン法 / マイクロチャンネル / ヒートパイプ / デブリベッド / 自然対流 |
Research Abstract |
格子ガスオートマトン法がヒートパイプやデブリベッド内のマイクロチャンネル内の熱流動解析を行うための有効なツールとなりうるか否かを検討するため、平成11年度は以下に挙げる3つの解析を行った。 1.複雑形状流路内の単相流解析 2.複雑形状流路内の自然対流解析 3.発熱する複雑形状流路上の自然対流解析 その結果、1の複雑形状流路内の単相流解析では、複雑形状流路内に二次元的な流速分布と圧力分布が形成され、流動抵抗がErgunの式と良く一致することがわかった。さらに、数値解析が予測した流路幅による流動抵抗の違いが引き起こす流れの非一様性を実験により検証した。これらの結果を研究論文1で発表した。2の複雑形状流路内の自然対流解析では、境界条件の違いによって流動相のフローパターンに差異の生じることを示し、複雑形状流路内には流動相の流路選択により二次元的な温度場が形成されることが分かった。さらに、格子ガスオートマトン法によって自然対流が開始する臨界Rayleigh数を数値実験的に予測できることを示した。これらの結果を論文にまとめ、現在日本機械学会論文集に投稿中である。また、3の発熱する複雑形状流路上の自然対流解析では、平板上の自然対流と発熱する複雑形状の固体壁の上方での自然対流に定常に達した状態で異なる対流パターンが生じることを確認した。 以上の結果から格子ガスオートマトン法がヒートパイプ等の複雑形状を有する工学機器内の流動計算等に適応できる可能性が示されたものと考える。 平成12年度においては、さらに3の発熱する複雑形状流路上の自然対流解析を行うとともに、本解析手法にエネルギー授受を取り扱うことのできる多速度モデルを組み合わせることによって,複雑流路内でのエネルギー授受や相変化等を含む混相流解析の可能性を引き続き検討する。
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Research Products
(1 results)