2000 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブル中の高エネルギー凝縮メカニズムの解析
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11750136
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石田 敏彦 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50293650)
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Keywords | ソノルミネッセンス / DSMC法 / 衝撃波 / 希ガス / イオン化 / 熱輻射 / 定在波 / 超音波 |
Research Abstract |
1.分子レベルでの気泡モデルの改良 本研究では単一気泡の内部を分子レベルで扱い,気泡界面の境界条件は従来の連続体の方程式であるKellerの方程式にしたがって決定するモデルを構築したが,気泡界面での水分子の蒸発と凝縮は組み入れられていなかった.また,以前のモデルで確認された気泡内部の衝撃波は,実際には界面での熱伝達により存在しないとも考えられた.今年度ではさらにモデルを改良して,界面での水の蒸発と凝縮,しいては熱伝達と質量流入を考慮し,境界条件も界面での蒸発と凝縮を考慮したYasuiの方程式に変更することで,最近報告された気泡内部における分子種の分布の変動や非平衡状態をシミュレートすることを可能にした.得られた結果では,気泡運動半径,気泡内部の温度,圧力の分布は他の研究者によるシミュレーション結果と一致したが,衝撃波らしき急激に変動する圧力分布が見られ,現在有力視されているソノルミネッセンス発生メカニズムの理論を裏づけるには到らなかった.今後,内部の水分子の解離や希ガス分子のイオン化を含め,より詳細に発生メカニズムの解析を行っていく予定である. 2.発光の実験条件への依存性調査 昨年度作成した実験装置により,単泡性ソノルミネッセンスから多泡性ソノルミネッセンスへの遷移を確認することができた.本研究では計上した熱電対による水温のモニター,及び計上したポータブルイオン・pH計によりpH値を予定していたが,既に実験で得られているpHの変化量が予定したポータブルイオン・pH計の分解能以下であることが判明し,購入および実験を断念した.しかし,ソノルミネッセンス発生の温度依存性,音圧条件と単泡性から多泡性ソノルミネッセンスへの遷移領域は現在も未知の部分があり,今後も多泡性および単泡性ソノルミネッセンスの差異の支配する要因を計測する手段を開発することを目指す.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 石田敏彦: "DSMC法による単一気泡の挙動の解析"日本機械学会 2000年度年次大会講演論文集. Vol.I. 767-768 (2000)
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[Publications] 石田敏彦: "微小気泡の音響発光に関する研究"可視化情報. 19,Suppl.1. 767-768 (1999)
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[Publications] 石田敏彦: "音響発光の分子論的解析"日本機械学会 1999年度年次大会講演論文集. Vol.I. 59-60 (1999)
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[Publications] 石田敏彦: "DSMC法による音響発光気泡の解析"日本流体力学年会'99 講演論文集.