2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750148
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
柳岡 英樹 弘前大学, 理工学部, 助教授 (40281951)
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Keywords | 非定常火炎 / 周波数応答性 / 対向流拡散火炎 / 数値解析 / 差分法 |
Research Abstract |
燃焼器内で見られる乱流火炎は伸長する流れ場に形成されるため,乱流燃焼を解明する上で伸長火炎の研究は重要な課題である.実際の乱流場においては広範囲の周波数成分を持つ渦が存在し,火炎はこの渦構造により非定常的な伸長を受けるものと考えられる.このような観点から,本研究では非定常火炎として周期的な伸長を受ける火炎を考え,その瞬時の火炎構造と挙動を数値解析により明らかにすることが目的である. 本研究では,既に開発している火炎を鋭く捕捉するための高解像度スキームと解適合格子を組み合わせた高精度計算手法を用い,実際の乱流火炎に近い状況として,種々の周波数成分を重ね合わせた周期的伸長を受ける対向流拡散火炎の解析を行い,火炎に及ぼす非定常性の影響を調べ,燃焼と消炎に対する火炎の周波数応答性に関し以下の知見を得た. 1.単一周波数成分では消炎する火炎に高周波数成分を重ね合わせた伸長率を与えることにより消炎を抑制することができる. 2.基本周波数より高い周波数成分を重ね合わせると,特定の周波数では部分的な消炎が生じるが,再着火が起こり消炎が遅れる.さらに基本周波数を高くすると完全に消炎が抑制される. 3.基本周波数より低い周波数成分を重ね合わせると,火炎が消炎に至るような伸長率を受けている時間が長くなるために消炎しやすくなる. 4.低周波成分を加えた場合,特定の周波数では高周波成分を加えた場合と同様に再着火が起こり消炎が遅れる.また,基本周波数よりも十分に低い周波数成分を重ね合わせることにより,最大伸長率を受ける時期が遅くなるが,その前の比較的大きい伸長率を長時間受けることにより最大伸長率を受ける以前に消炎に至る.
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