1999 Fiscal Year Annual Research Report
直接内部改質式溶融炭酸塩型燃料電池における改質触媒中の炭酸塩付着形態の解明
Project/Area Number |
11750175
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 公彦 大阪府立工業高等専門学校, システム制御工学科, 講師 (00249814)
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Keywords | 燃料電池 / 触媒 / 汚染物質 / 動力プラント / 省エネルギー |
Research Abstract |
直接内部改質式溶融炭酸塩型燃料電池における気相汚染された触媒の再生法を見いだすために,水蒸気添加可能な熱天秤型反応装置を試作し,ガス雰囲気による気相汚染の主物質であるKOHの挙動について検討を行った. 試作した熱天秤型反応装置の性能評価を行うために,フレッシュ触媒を使用した基礎実験を行い,市販されているTG/DTA装置のデータと比較を行った結果,試作装置によるデータの信頼性を得ることができた. 気相汚染触媒中のKOHの存在形態を検討するために,各ガス雰囲気における気相汚染触媒の質量変化特性実験を行った.その結果,KOHとK_2CO_3との関係にはCO_2濃度依存性があることが明らかとなり,気相汚染触媒の再生の観点からは以下のようなことも明らかにした. 1.気相汚染触媒において,100%N_2ガスを流通させることで汚染触媒中のKOHの約80%を蒸発させ,触媒活性を再生することができる. 2.気相汚染触媒において,CO_2濃度をCO_2-N_2ガス雰囲気では25%以内,CO_2-H_2Oガス雰囲気では30%以内に抑えれば気相汚染触媒の再生が可能であるが,これらの濃度を越えるとKOHはK_2CO_3に変化し,再生は不可能である. しかし,実際のDIR-MCFC雰囲気ガスによる検討については未遂行のため,引き続き来年度行う予定である.
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