1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750176
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 真美 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80271873)
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Keywords | 前立腺触診センサ / 高分子圧電フィルム / 早期診断 / 前立腺癌および肥大症 |
Research Abstract |
前立腺癌および肥大症の診断は、医師の示指を肛門より挿入して行う直腸内触診法に超音波探触子を用いた超音波断層法を併用して行うのが一般的である。しかしながら触診は曖昧な人間の指感覚に依存するため、診断の結果は医師の経験に大きく影響される。このため、より客観的に診断結果が得られる測定方法の開発が求められてきた。インテリジェント材料の一つであるポリフッ化ビニリディン(PVDF)フィルムは、圧力パルスに対する応答が人間の皮膚の感覚受容器の一つであパッシーニ小体の応答によく似ていることが知られており、触覚センサの受感材として注目されている。 以上の事よりPVDFフィルムを受感材として用いた人間の示指に代わり柔らかさを判別できる触診センサの開発を行った。センサの構造は基盤のアルミ板の上にセンサ母材のスポンジゴム、さらにPVDF受感材そして保護膜のプラスチックフィルムを重ねた層状態であり、また感度を増すためにゴム突起が付けられている。開発の際、本年はセンサ母材のスポンジゴムの硬さや形状を検討し、さらにそれを先端に装着した駆動機構を有するセンサを製作した。駆動機構は今回市販の電動歯ブラシを用いた。このセンサを用い実験室レベルでの数種類のシリコンゴムとスポンジゴムからなる人工柔軟対象物の硬さ判断実験、また親指の付け根部分の生体組織硬さ試験、さらに臨床実験を行った。得られた結果より硬さの違いによりセンサ出力の大きさは異なり(硬くなるほど出力は大きくなる)前立腺の硬さの判別が可能であり、開発したセンサの有効であることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 田中真美、亀井正知、古林満之、江 鐘偉、棚橋善克、長南征二: "前立腺の硬さ及び形状評価のための触診センサ(臨床応用と信号処理について)"日本機械学会論文集C編. 65巻・636号. 3296-3301 (1999)
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[Publications] 古林満之、田中真美、江 鐘偉、棚橋善克、長南征二: "前立腺癌及び肥大症判別用アクティブセンサの開発"第11電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム講演論文集. 76-78 (1999)
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[Publications] 田中真美: "皮膚表面性状計測用センサの開発(第1報、センサの基本特性)"日本AEM学会誌. 7巻3号. 308-313 (1999)
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[Publications] 田中真美: "触覚センサの開発(感性計測と医療への応用)"日本AEM学会誌. 7巻4号. 359-366 (1999)
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[Publications] 古林満之、田中真美、棚橋善克、長南征二: "前立腺癌及び肥大症触診用アクティブセンサの開発"日本設計工学会東北支部平成11年度研究発表講演会講演論文集. 56-57 (1999)