1999 Fiscal Year Annual Research Report
弾性平板の自励的波動運動を利用した流体中での超高効率推進機構に関する研究
Project/Area Number |
11750190
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 昌宏 青山学院大学, 理工学部, 助手 (40256673)
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Keywords | 水中推進機構 / 波動運動 / 流体・構造連成 / 流体力フィ-ドバック / 流体流れ / 渦 / 推進力 / 推進効率 |
Research Abstract |
本研究は、弾性平板の自励的波動運動を利用した流体中での超高効率推進機構に関して、本補助により、以下の成果を得た。 (1)弾性平板が流体中で大変形波動運動する物理モデルの構築: 離散化した弾性平板要素と流体流れの連成した流体・構造連成(代数)方程式を解くことにより、弾性平板が大変形進行波運動した場合の推進力及びその効率を算出する手法を構築した。 (2)自励的波動運動をする推進機構の構築、及び静水中での実験: (1)で構築したモデルを用いた計算結果に基づき、弾性平板に自励的波動運動を生成する機構を実験装置として構築した(本補助で構築)。初年度(平成11年度)は、進行波的波動運動をする推進機構の構築を行い、静水中での推力測定実験を行った。ここで、大変形波動運動を行う弾性平板には薄板のリン青銅平板を用いた。弾性平板の自励的波動運動は、弾性平板の上流側端点に2つのアクチュエ-タ(DCモ-タ(本補助で購入))を取り付け、面外方向の並進振動と回転方向の回転振動を弾性平板に入力し、その波動変位を下流側に伝播させることで生成した。また、進行波運動の波数と位相速度を、2つのアクチュエ-タに入力する制御電圧の振動数と位相差、及び弾性平板の厚さ(固有振動数)を変えることで、変更出来るようにした。推進力は、アクチュエ-タの軸に半導体歪みゲ-ジを貼ることで測定した。 そして、弾性平板の進行波的波動運動の挙動と、弾性平板周りの流れの様子や渦の挙動と弾性平板の波動運動変位の同時測定を行い、高推進力が発生している時の、流体流れ及び渦の挙動と波動運動との関係を実験により明らかにした。
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