1999 Fiscal Year Annual Research Report
セルフセンシング・アクチュエータによる骨組構造物のアクティブ制振
Project/Area Number |
11750192
|
Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
大嶋 和彦 大同工業大学, 工学部, 助教授 (70213692)
|
Keywords | セルフセンシング・アクチュエータ / 積層型圧電アクチュエータ / 骨組構造物 / アクテイブ制振 / 共配置制御 |
Research Abstract |
セルフセンシング・アクチュエータ(SSA)は、圧電素子の圧電効果と逆圧電効果を一片の素子で同時に利用することにより、センシングとアクチュエーションを同時に行おうとするものである。本研究では、SSAが従来対象としてきた柔軟構造物ではなく、高層建物を想定した骨組構造物を対象として、柱の基礎部分に積層型圧電アクチュエータを埋設して、これをSSAとして機能させて柱の曲げモーメントや軸力を制御することにより、構造物に発生する振動を抑制する制振制御システムの構築の可能性を検討することを目的としている。 2年間の前半である本年度では、積層型圧電アクチュエータが上記のような設置方法においてSSAとして適用可能かを、まず1本柱の構造(梁)に対して検討し、以下の知見を得た。 (1)積層型圧電素子をブリッジ回路に組込み、そこから得られるセンサ電圧を測定したところ、梁の振動速度にほぼ比例した信号が得られることを確認した。 (2)ブリッジ回路から得られるセンサ電圧を利用して速度フィードバックを施したところ、梁の振動が効果的に抑制されることを確認した。 (3)梁先端の振動を測定するレーザ変位計の信号をフィードバックする非共配置制御系による制振制御と比較したところ、セルフセンシング共配置制御系の優位性を確認できた。 12年度では、上記の成果を基により剛性の大きな構造物に対して検討を加える予定である。
|
Research Products
(1 results)