1999 Fiscal Year Annual Research Report
インダクタンスの置換を目的とした集積型アクティブパッシブリアクタンス回路の研究
Project/Area Number |
11750227
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
船渡 寛人 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60272217)
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Keywords | 仮想インダクタンス / アクティブパッシブリアクタンス回路 / 可変インダクタンス / 負性インダクタンス / ディジタル制御 / デッドビート制御 / 磁束制御 |
Research Abstract |
本研究においては、以前から提案しているアクティブパッシブリアクタンス回路の集積化を目的としたフィルタの付加および集積化に適した制御アルゴリズムの提案・検討を行った。アクティブパッシブリアクタンス回路はパワーエレクトロニクス技術を用いて仮想リアクタンスを発生させる回路でありその基本動作は既に提案している。既存のインダクタンスをアクティブパッシブリアクタンス回路で置換することができれば機器の小型化・安定化を期待することができる。これまでの研究において 1.外部インピーダンスの適用範囲の拡大、2.インダクタンス可変範囲の拡大、3.集積化に適した制御方式・回路開発の必要性、が課題となっていた。本年度は、1.および2.を実現するために以下のような研究を行った。すなわち、 1.外部インピーダンス適用範囲の拡大のために出力にフィルタを付加した。出力フィルタの付加によるフィルタ特性補償のため、フィルタキャパタ電圧をデッドビート制御する手法を導入し、実際の制御演算を行う際に必要な演算時間を確保するために、未来の状態を予測する状態予測演算を適用した。 2.インダクタンス可変範囲拡大のため、制御アルゴリズム内部に仮想磁束モデルを採用し、磁束制御を行う手法を提案した。その結果、インダクタンスとしてゼロをまたぐ正負に可変なインダクタンスを実現できることが理論的に証明された。 以上デッドビート制御と仮想磁束制御を適用したアクティブパッシブリアクタンス回路はシミュレーションおよびDSPを制御装置として用いた実験装置で基本的な動作を確認した(国際会議で発表予定、電気学会論文誌へ投稿準備中)。次年度は専用制御装置の開発を中心に研究を進める予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Funato,T.Ohtaki A.Kawamura,K.Kamiyama: "Transient Performance of Power Circuit Including Virtual Inductance Realized by Fully Digital Controlled Variable Active-Passive Reactance(VAPAR)"Proceedings of IEEE Power Electronics Specialists Conference. (予定). (2000)