2000 Fiscal Year Annual Research Report
物体の回転による連続カラー画像からの3次元形状と表面反射特性の復元
Project/Area Number |
11750336
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
斎藤 英雄 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (90245605)
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Keywords | 物体形状復元 / 3次元モデル / 物体の回転 / EPI解析 / Physics Based Vision / コンピュータビジョン / 表面反射特性 |
Research Abstract |
物体の回転により形状と表面反射特性を復元するためのアルゴリズムを開発した。本手法では、物体の回転に伴って方位角のみが変化するように光源を動かすと、物体の回転角の変化に対する明度変化が、物体表面が完全拡散面である場合、物体表面の法線および拡散反射係数によって定められる正弦波となることを利用する。この手法を光沢のある皿や人形に適用したところ、これらの対象物体の形状と表面反射特性を良好に復元することができ、つやを適切に表現できる3次元モデルを構築することができた。また、この手法を皮膚レプリカに適用したところ、レプリカの持つ光沢成分や、複雑な形状をしているために生じる影の影響に関わらず、良好な3次元形状復元結果を得ることができた。 さらに、上記の手法では、カメラの光軸を回転軸として物体を回転させる方式であったため、物体の裏側の形状復元はできなかった。そこで、カメラの光軸と直交する軸を中心に回転させることにより、物体の全周からの画像を収集し、完全な3次元モデル形状を構築するアルゴリズムを構築した。本手法は、物体の回転に伴って得られるEPI画像を解析することにより、シルエットのみでは形状復元できない、非凸物体の形状が行える。本手法では、カラー陰影解析を用いて拡散反射成分のみを取り出すことにより、光沢のある物体でも形状復元が行える。本手法を人形やプラモデルに適用したところ、対象物体全周からの完全3次元復元が良好に行われ、有効性が確認できた。
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[Publications] 小俣和子,斎藤英雄,小沢慎治: "光源の相対的回転による物体形状と表面反射特性の推定"電子情報通信学会論文誌DII. VOL.J83-D-II. 927-937 (2000)
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[Publications] T.Yamada,H.Saito,S.Ozawa: "3D Reconstruction of Skin Surface from Image Sequence"IEICE Transactions on Information and Systems. Vol.E83-D No.7. 1415-1421 (2000)
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[Publications] 佐藤太一,斎藤英雄,小沢慎治: "カラー陰影解析とシルエット解析の融合による回転非凸物体の3次元形状復元"情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア. Vol.41,No.SIG10(CVIM1). 41-51 (2000)
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[Publications] Taichi Sato,Hideo Saito,and Shinji Ozawa: "3D Shape Recovery of Non-Convex Object from Rotation"Proceedings of 15th International Conference on Pattern Recognition(ICPR00). Vol.1. 742-745 (2000)