1999 Fiscal Year Annual Research Report
電磁界解析・計測結果のマクロ化による電磁界・回路混合モード解析
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11750337
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
丹治 裕一 上智大学, 理工学部, 助手 (10306988)
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Keywords | 直交型最小2乗法 / 再帰的畳み込み積分 / 縮退モデル / 高速インターコネクト / マクロモデリング |
Research Abstract |
電磁界解析、計測によって得られたデータを次元の縮小された伝達関数に変換する適応型最小2乗法のアルゴリズムの開発を行った。その方法論は以下の通りである。 適応型最小2乗法は2つの段階からなる。第1段階では、電磁界解析によって得られた時間応答を離散フーリエ変換し、周波数応答をs=jωのの有理関数に最小2乗近似する。ここで、得られた有理関数の分母多項式の根を求解することによって伝達関数の極が得られる。第2段階では、第1段階で得られた極Piを選択、周波数応答に支配的なもののみを抽出する。厳密には、周波数応答に支配的な留数を求めることによって極の抽出は達成される。伝達関数をΣk_i/(jω-P_i)に仮定し、周波数応答をこの関数によって最小2乗近似する。この際直交型最小2乗法を用いるならば、留数を得るために求解される線形方程式の係数行列は直交行列と上三角行列の積(QR分解)によって表される。最小2乗法では、求解される線形方程式の残差ベクトルの2乗ノルムが最小になるように線形方程式の解を求める。この際、残差ベクトルの2乗ノルムを縮小する割合は上述の直交行列の列ベクトルによって定義され、これは列ベクトルの解に対する支配性を表す。そこで、この支配性の大きい列ベクトルのみで解を構成し、優良な精度のもとで次元が縮小された伝達関数を得ることが可能となった。直交行列の列ベクトルは第1段階で得られた極に関連し、支配性の大きい列ベクトルを選択することは極の選択に等価である。従って、提案された直交型最小2乗法によって支配的な極の抽出、すなわち、次元の縮小が達成された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Tanji and M.Tanaka: "A new order-reduction method of interconnect networks characterized by sampled data via orthogonal least square algorithm"Proc.IEEE Int.Symp.on Circuits & Systems. 4. 543-546 (1999)
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[Publications] Y.Tanji and M.Tanaka: "Hierarchical least square algorithm for macromodeling high speed interconnects characterized by sampled data"IEICE trans.Fundamentals. (印刷中).