• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1999 Fiscal Year Annual Research Report

音響システムにおける非線形信号処理の基礎研究

Research Project

Project/Area Number 11750339
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

梶川 嘉延  関西大学, 工学部, 専任講師 (30268312)

Keywords非線形信号処理 / Volterraフィルタ / 音響システム / 非線形ひずみ / 非線形逆システム / 適応信号処理 / ディジタルフィルタ / ひずみ除去
Research Abstract

音響システム(特にスピーカシステム)を対象にして,その非線形ひずみを除去し,特性を改善することを目指した.まず,従来われわれが培ってきた技術の有効性を実際のスピーカシステムで検証した.その結果,さまざまなスピーカシステムにおいて非線形ひずみを平均10dB以上低減することができた.ここでは,スピーカシステムの非線形特性をあらわすVolterra核を複合正弦波によって測定した.この手法の特徴は高精度で測定が行えることにある.ただし,欠点として測定時間を莫大に要することがあげられるが,その点に関しては現在,改良を進めている.次に,上記とは異なる測定法として適応Volterraフィルタを用いる方法がある.この方法は比較的,短時間でVolterra核の同定が行えるが,精度的に問題を有していた.そこで,周波数領域で適応Volterraフィルタを実現することにより,その問題の克服を目指した.アルゴリズムをコンピュータシミュレーションと実測定の両方で検証し,その両者において良好な結果が得られた.現在,同手法により測定されたVolterra核を用いて非線形歪み除去の検証を行っている.最後に,Volterraフィルタとは異なるアプローチとしてニューラルネットワークを用いる方法についても検討を行った.ニューラルネットワークを用いることの利点は比較的小規模で非線形システムを同定できることにある.一方,欠点としてはさまざまな入力信号に対応することが困難であることが挙げられる.そこで,この問題点を解決するための手法として入力信号のパワー変動に追従するためのニューラルネットワークの構成を提案し,その有効性を検証した.その結果,Volterraフィルタに比べて小規模かつ高精度でスピーカシステムの同定が可能であることを実証した.

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] 柳坂,関,梶川,野村: "入力信号のパワー変動を考慮したニューラルフィルタ"電子情報通信学会論文誌A(印刷中). J83A・3. (2000)

  • [Publications] 西山,梶川,野村: "パラレルカスケード適応Volterraフィルタの規模の自動設定に関する研究"電子情報通信学会技術研究報告 ディジタル信号処理. 99・505. 149-155 (1999)

  • [Publications] 梶川,野村: "射影法における射影次数の自動設定に関する一考察"電子情報通信学会技術研究報告 ディジタル信号処理. 99・505. 107-112 (1999)

  • [Publications] 辻川,梶川,野村: "音響再生系の同定と2次非線形歪みの除去"電子情報通信学会技術研究報告 応用音響. 99・260. 33-40 (1999)

  • [Publications] 西尾,梶川,野村: "Overlap-save法を利用した周波数領域適応Volterraフィルタの有効性に関する検討"第14回ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 137-142 (1999)

  • [Publications] 梶川,野村: "周波数領域SP法とそのPre-inverse Modelingへの適用"第14回ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 653-658 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi