1999 Fiscal Year Annual Research Report
生物の脳細胞の振舞いを利用したマルチエージェント画像認識システム
Project/Area Number |
11750357
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長谷山 美紀 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00218463)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 領域分割 / 画像解析 / テクスチャ / ノイズリダクション / IFS |
Research Abstract |
生物の脳細胞の振舞いを利用したマルチエージェント画像認識システムの構築を行うにあたり,次のアプローチで研究を進めた.既に研究代表者は,研究課題『生物神経細胞の働きを模擬したニューラルネットによる画像認識システムの構築』によって,1997年〜1998年の2年間にわたり,文部省科学研究費補助金を受け,その結果,研究代表者が行った画像認識のニューラルネットにおいて,エッジ部分を認識するユニット(ニューロンに対応)をテクスチャ(模様パターンの様子)を認識するユニットが形成されている事が解っていた.この事実をふまえて,生物の脳細胞の振舞いを利用したマルチエージェント画像認識システムの構築を試みた.上記試みの過程で,画像のテクスチャ解析を含むエッジ抽出手段が必要となった.そこで,研究代表者は,画像テクスチャの解析を可能とする高品質領域分割システムを構築した(11.研究発表 1番で発表).構築された領域分割システムは,遺伝的アルゴリズムを基に実現され,従来法では困難であった異なる内部テクスチャを持つ領域が混在している画像にも応用が可能である. さらに,上の画像のテクスチャ解析を含む領域分割手法をテクスチャがノイズで汚された画像に応用するために,ノイズを除去する処理が必要となった.従来の手法は,ノイズの量が多い場合に,そのノイズ除去効果が著しく低下し,使用に耐えないため,研究代表者は,テクスチャを保存したままで,高品質なノイズ除去を可能とする手法を構築した(11.研究発表 2番で発表).このノイズ除去手法は,世界で初めてIFS(Iterated Function System)を利用したノイズ除去手法である.従って,さらに研究を進めることによって興味深い事実の発見が期待できる.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 長谷山美紀: "MSEを評価関数に用いたGAによる画像領域分割法"電子情報通信学会 論文誌(D-II). J82-DII. 1903-1911 (1999)
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[Publications] Miki Haseyama: "An IFS-based image restoration method for impulsive noise contamination"IEEE International Symposium on Circuits and Systems 2000 (ISCAS 2000). (印刷中). (2000)