1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750358
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
湊 淳 茨城大学, 理工学研究科, 助教授 (00209826)
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Keywords | レーザーレーダー / 長光路吸収法 / 赤外 / カオス / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
(1)カオス信号の自己相関がデルタ関数に近い性質を利用すると,カオス変調されたレーザー光を用いてレーザーレーダー測定が可能となる。本手法は,研究代表者が過去に提案した手法である。本研究では,本手法の実験による検証及び実用化を目的とする。本年度は,カオス信号を発生する電気的な回路を用いて,半導体レーザーを駆動する方式により,安定してカオス変調するレーザー光源を開発した。このレーザー光源を用いて,レーザー測距の基礎実験を行った。また数値シミュレーションによって,色々と条件を変えて,カオス変調を用いたレーザーレーダー手法の特性に関する評価を行った。 (2)次世代の地上衛星間レーザー長光路吸収測定として,静止衛星にレトロリフレクターを搭載した地上衛星間の往復光路の測定の評価を行った。まず研究代表者が開発した遺伝的アルゴリズムを用いた人工衛星搭載レトロリフレクターの最適化のプログラムを静止衛星用に改良した。10,3,1,0.5ミクロンの各レーザー波長において人工衛星搭載レトロリフレクターの最適化を行った。10,3ミクロンは赤外の分光測定に用いられる波長である。1,0.5ミクロンは,YAGレーザーの基本波及び第二高調波の波長で,主に測距に用いられる。レトロリフレクターの大きさは,鏡面の1辺が20cm,35cm,50cmのそれぞれの場合について最適化を行った。この結果,現実的なレーザー送受信システムによる測定の信号対雑音比を見積もることができた。
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Research Products
(1 results)