1999 Fiscal Year Annual Research Report
地盤工学分野への廃棄物有効利用システム構築と地盤環境影響評価
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11750442
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
勝見 武 京都大学, 防災研究所, 助手 (60233764)
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Keywords | 廃棄物 / 地盤環境 / 環境地盤工学 / 環境影響評価 / 有害物質 / 溶出試験 / 有効利用 / 粘土ライナー |
Research Abstract |
廃棄物処分地の不足、廃棄物による衛生環境問題の顕在化、廃棄物埋立地盤の跡地利用時の地盤工学的諸問題等、近年の廃棄物による地盤環境災害は深刻であり、その一方で建設資材として使用しうる良質土砂をはじめとする資源は枯渇の傾向にあることから、廃棄物を適正に処理し、できれがこれを積極的に使用することにより地盤環境を保全していくことが求められている。一方、廃棄物の有効利用や埋立処分に伴う地盤環境影響が懸念されており、工学的な評価手法の確立が求められている。そこで本研究では地盤工学分野へ廃棄物を有効利用するためのシステム構築の考え方、ならびに廃棄物の地盤工学的有効利用や埋立処分に伴う環境影響制御の考え方を示すため、これまでの研究成果を受けて、(1)廃棄物の有効利用による環境影響の評価制御手法の検討、(2)廃棄物利用促進のための最適戦略の模索と廃棄物利用によるマテリアルバランス変化の予測と環境評価、を行うものである。本年度の研究実績は以下の通りである。 (1)廃棄物有効利用による環境影響評価に関する実験研究 廃棄物の有効利用による環境影響評価に関し、製紙汚泥を対象に柔壁型透水試験機(Flexible wall permeameter)を用いてコラム溶出試験を実施し、有効利用の現場により近い状態での廃棄物からの溶出特性の評価を行い、現行の環境基準の方法との比較・議論を行った。 (2)緩衡材の性能評価に関する研究 緩衡材として用いられる粘土系材料の性能を評価するため、自然粘土や締固め粘土ライナー、ジオシンセティッククレイライナーなどについての透水試験を実施し、遮水能力ならびに緩衡能の評価を行い、地盤環境影響低減効果の定量化を試みた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 勝見 武: "ジオシンセティッククレイライナーの無機化学物質溶液に対する遮水性能"ジオシンセティックス論文. 14. 360-369 (1999)
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[Publications] Katsumi,T.: "Performance-based method for analyzing landfill liners"Geoenvironmental Engineering,Thomas Telford,. 21-28 (1999)
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[Publications] Shackelford,C.D.: "Evaluating the hydraulic conductivity of GCLs permeated with non-standard liquids"Geotextiles and Geomembranes. 18-2,3. 133 (2000)
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[Publications] Kamon,M.: "Evaluating environmental impact of stabilized soil containing heavy metal"Proc.11th Asian Regional Conf.of Soil Mechanics and Geotechnical Engineering. 1. 469-472 (1999)
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[Publications] Kamon,M.: "Heavy-metal leaching from cement stabilized waste sludge"Geotechnics of High Water Content Materials, ASTM STP 1374. 123-136 (2000)
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[Publications] 嘉門雅史: "セメントベントナイトスラリーウォールの貴金属遮へい性能の評価"材料. 49-1. 22-25 (2000)