1999 Fiscal Year Annual Research Report
高波浪・暴風時におけるオイルフェンスの破壊メカニズムとその対策に関する研究
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11750453
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
斎藤 武久 金沢大学, 工学部, 助手 (40242531)
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Keywords | オイルフェンス / 高波浪 / 暴風 / 破壊 |
Research Abstract |
高波浪・暴風時のオイルフェンスに対する外力の評価および破壊メカニズム解明の第一段階として,平成11年度は,高波浪時におけるオイルフェンススカート部における流体場の特性,特にスカート部で形成される剥離渦の特性に着目し,PIV を用いた可視化実験を行った.この際,作用波力が最大となることが予想されるオイルフェンス展張時を想定し,オイルフェンスの模型には,固定平板を採用した.なお,スカート長さは既存のオイルフェンス寸法を実験スケールで縮尺している.結果として,1)スカート部で形成される剥離渦は平板に対する波の入射側および透過側でその形成過程が異なること,2)特異な現象として,入射波が高周波領域の場合,水表面付近では平板入射波側の渦径および渦度の値が増大することが明らかになった.この中で2)の結果は,滞油性能に影響を及ほす可能性があるため,オイルフェンス展張時の波動場が高波浪かつ高周波領域の場合に,剥離渦の影響を軽減するフェンスの形状あるいは展張方法の必要があることを示唆している. 平成11年度内に,想定される高波浪・暴風場の設定条件の抽出が終了し,設定条件に対応した送風設備および外力測定用の小型張力計の納入,さらにオイルフェンスの試作模型の作成が完了している.平成11年度の実験結果を基礎資料として,平成.12年度内に,高波浪・暴風時におけるオイルフェンスの外力評価および破壊メカニズムの解明を行い,最適なオイルフェンスの設計形状の提案を行う.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 石田啓,斎藤武久,池田祥規: "波によりオイルフェンススカート部で形成される剥離渦の挙動に関する可視化実験"土木学会海洋開発論文集(掲載予定). 16. (2000)
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[Publications] 石田啓,斎藤武久: "波動場中の鉛直平板周りの後流渦特性および波力に関する研究"土木学会論文集. 掲載予定. (2000)
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[Publications] T.Saitoh and H. Ishida: "Vortex formation behind a slender plate and wave force"Proc.27th Int.Conf.Coastal Engineering. 掲載予定. (2000)