1999 Fiscal Year Annual Research Report
GISを用いた近未来環境共生型都市マイクロシミュレーションシステムの開発
Project/Area Number |
11750497
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
HAMMAD Amin 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (10252256)
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Keywords | 環境共生型都市 / GIS / マイクロシミュレーション |
Research Abstract |
従来の土地利用・交通モデルに関する計量分析においては、1つの都市圏を数個から数十個のゾーンに区分して、その単位で分析を行うことが一般的であった。しかし、都市計画においては、より詳細な立地や交通の空間分布が問題となる局面が非常に多い。例えば、幹線道路沿線の人口分布やその環境状況、あるいは、ある地点から最寄りの駅までの距離が鉄道整備効果に与える影響などが挙げられる。このような場合、ゾーン単位の分析では粗すぎて役に立たないことが多い。それに対して、個々の立地主体の動きをその属性変化に応じて動的に追跡する「マイクロシミュレーション」という予測手法が提案されている。GIS(地理情報システム)は、土地に立地する建物の位置、形状、更に土地や建物の持つ固有の属性を情報として与えるものである。また、情報の追加や更新が容易であるため、建物の立地などを分析する際に有効なツールとなり得る。 本研究の目的は名古屋都市圏を対象に、環境負荷を最小とし、景観などを考慮した街作り、つまり持続発展可能な街作りの計画支援を目指して、法制度と先端技術の融合を目的に行う。そのため、GISデータベースを用いて近未来環境共生型都市マイクロシミュレーションシステムを開発する。また、このシステムを用いて、複数の上邸ヽ用・交通政策パッケージによって住宅・業務立地の政策分析を行う。更に、建物の更新や都市内のモビリテイの変化によるライフスタイルの変化や生活空間の環境評価を行う。 本年度は、以下に示す検討を行った。 (1)名古屋都市圏地理情報データベース・解析システムの開発 (2)地理情報・CGビジュアライゼーションシステムの開発 (3)都市景観評価における合意形成のためのGIS、CGおよびWWWの統合 (4)立地モジュールの開発:立地モジュールの開発に当たって、パーソントリップ調査の基本ゾーン内のトータル立地量を用いて、建物単位でのミクロ的な配置モデルの開発を行った。
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[Publications] Hammad.A.,Sugihara,K.,Matsumoto,N.,Wakayama,S.,and Hayashi,Y.: "Integrating GIS,CG,and the WWW for Public Involvement in Urban Landscape Evaluation."The 6th International Conference on Computing in Urban Planning and Urban Management,Venice. CD-ROM. (1999)
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[Publications] Hammad.A.,Tomita,Y.And Hayashi,Y.: "GIS-Based Microsimulation for Urban Policy Analysis and Landscape Assessment"The 6th International Conference on Computing in Urban Planning and Urban Management,Venice. CD-ROM. (1999)
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[Publications] ハンマード アミン、杉原健一、松本直司、岩山滋、林良嗣: "都市景観評価における合意形成のためのGIS、CG及びWWWの統合"土木情報システム論文集. Vol.8. 215-222 (1999)
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[Publications] 林良嗣、杉山郁夫、羽根田英樹、ハンマード アミン、加藤博和、楊 忠振: "近未来3 次元都市の計画と構築のための分析フレームと実現へのアプローチ"第22回土木計画学研究発表会. 1. 655-656 (1999)
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[Publications] Tomita,Y.,Hayashi,Y.,Kato,H.and Hammad,A: "Land-Use and Transportation Model for Impact Analysis of Nagoya Orbital Motorway"WCTR-SIG1/NECTAR Seminar,Canterbury,UK.. (printing). (1999)