1999 Fiscal Year Annual Research Report
外壁面におけるよごれ感覚の経年推移に関する調査研究
Project/Area Number |
11750514
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
石神 忍 千葉工業大学, 工学部, 助手 (50212866)
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Keywords | よごれ / 外壁 / 耐久計画 / 美観 / リホーム / アメニティー |
Research Abstract |
これまでに、平成9年度につくば市、平成10年度に福島市および富士市・富士宮市において、塗装を施した外壁の耀度変動すなわち耀度変化率を計測している。その経験から、(1)一地域における調査物件数は50件程度、(2)計測箇所は1階から3階までの3スパン分の窓下部分について実施すれば、研究目的を概ね満足する可能性が高いことを確認している。そこで、平成11年度は、文部省科学研究費補助金(奨励研究A)を受給して、調査地域に多様性を持たせる方針の基に、次の要領で外壁面の耀密度変化率(ΔY/Y_0)を計測した。 1.調査時期:平成11年6月〜平成11年9月 2.調査地域:全国5地域(帯広市、八戸市、新潟市、習志野市、鹿児島市) 3.調査物件:竣工からの経過年数の記録が確実な公共建築物を中心に、各地域約50件を選定 4.測定面:南面および北面における1,2,3階の窓下部分(3スパン分) 5.計測地:汚染箇所および非汚染箇所(汚染の少ない箇所)の耀度変化率(各5回計測) その結果、経過年数を伴なう汚染程度が調査地域によって、差異があることを定量的に確認できた。経過年数をx軸、耀度変化率をy軸とする原点通過直線の回帰係数は、帯広市が0.0052、八戸市が0.0088、新潟市が0.0046、習志野市が0.0054および鹿児島市が0.0159であった。 なお、引き続き平成12年度は、全国4地域の外壁について調査を実施し、論文投稿する予定である。
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[Publications] 石神 忍: "塗装外壁面のよごれの色の経年変化(第二報)"日本建築学会大会学術講演梗概集(材料施工). A-1. 589-590 (1999)
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[Publications] 石神 忍: "塗装面のよごれの見え方の予測(材料の意匠要素を考慮した外壁のよごれ感覚の予測方法に関する基礎的研究 第二報)"日本建築学会構造系論文集. 513号. 31-36 (1998)
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[Publications] 石神 忍: "塗装外壁面のよごれの色の経年変化"日本建築学会大会学術講演梗概集(材料施工). A-1. 529-530 (1998)
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[Publications] 石神 忍: "材料の意匠要因を考慮した外壁のよごれ感覚の予測方法に関する基礎的研究"日本建築学会構造系論文集. 503号. 1-7 (1998)
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[Publications] 石神 忍: "外壁材料のよごれの評価に及ぼす材料の模様の影響"日本建築学会構造系論文集. 495号. 21-27 (1997)
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[Publications] 石神 忍: "外壁のよごれの評価に及ぼす材料の色の影響"日本建築学会構造系論文集. 479号. 23-29 (1996)
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[Publications] 石神 忍: "外壁のよごれの見え方に関する研究"日本大学博士論文. 98 (1998)