1999 Fiscal Year Annual Research Report
夏季蒸暑地域における小屋裏空間内の温熱・換気性状に関する研究
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11750525
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
酒井 孝司 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40274691)
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Keywords | 小屋裏空間 / 換気量 / 温熱性状 / 数値流体力学 |
Research Abstract |
本研究では、任意形状の住宅、特に小屋裏空間の温熱通気特性を定量的に検討するものであり、その成果は、住宅等における環境調整手法の開発・適用範囲を拡張可能とするものである。 本年度は、住宅の小屋裏・床下空間の温熱・通気特性、特に自然風による小屋裏内での排熱特性を定量的に把握することを目的とし、実験住宅における実測と換気量に関する数値解析を行った。また,建物内外気流解析をComputational Fluid Dynamics手法により行うために,数値解析手法の選定を行った.本研究で得られた成果を以下に示す。 (1)棟換気、軒天換気、壁体通気層を持つ実験住宅を作成し、外界気象に曝露して実測を行った。実測結果では、軒天換気口からの換気量が支配的であることがわかった。また、天井断熱された小屋裏では、気温が50℃程度まで上昇することが明らかとなり、換気による温熱性状改善が望まれる結果となった。 (2)実測結果を基に、換気計算モデルを構築し、換気量の推定を行った。その結果、建築基準法で定められている開口面積では、小屋裏の温熱環境改善は不可能であることが明らかとなった。また、換気量の要因としては、外部風の影響が温度差に比べて倍程度大きいことを明らかにした。 (3)CFD手法による小屋裏換気の構造解明を目的として、本年度は、数値解析法の基本特性の把握を行った。特に、SIMPLE系解法の特性の把握、安定性の検討を行い、SIMPLEC法が他に比べて良好であることが確認された。 来年度は、乱流モデルの選定を実測との比較により行い、住宅設計に対応した風圧係数算出コードの開発を行う。また、低Re数型の乱流モデルと組合せ、通気層等を用いた環境調整手法に対応した気流解析を行う。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 酒井孝司、石原 修、他1名: "夏季蒸暑地域における高断熱・高気密住宅用換気部材の総合試験"熊本大学地域共同研究センター第12回共同研究成果発表会梗概集. 41-44 (2000)
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[Publications] 酒井孝司、岩本静男、他2名: "建築環境工学分野に対応した室内気流解析コードの汎用化に関する研究第1報、SIMPLE系解法の計算安定性に関する考察"日本建築学会九州支部研究報告会. 39号. 289-292 (2000)
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[Publications] 酒井孝司、石原 修、他1名: "通風の数値予測に関する研究"日本建築学会九州支部研究報告会. 39号. 285-288 (2000)