1999 Fiscal Year Annual Research Report
ラピットプロトタイピングのパーソナル化が初期設定プロセスにもたらす有効性の検証
Project/Area Number |
11750552
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
西郷 正浩 熊本工業大学, 工学部, 助手 (30289623)
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Keywords | 建築 / 設計方法 / 設計プロセス / CAD / ラピッドプロトタイピング |
Research Abstract |
1.プルダクト分野におけるラピッドプロトタイピングの原状把握(1)方法:インターネット検索による関連ホームページと書籍の抽出、展示会による最新機器の情報収集、国会図書館検索による企業誌の抽出。(2)抽出事項:積層法が主流であり、その中でも光造形法が主流。高精度、高耐久性素材への対応等、利用目的に対応する装置の差別化が行われている。その中でも、形状把握を目的とする低精度・作成時間短縮指向の樹脂溶融法(通称3次元プリンター)が、初期設計プロセス用として可能性を示している。光造形法の低価格化は模型作成範囲を小さくすることで行われているため建築模型への対応は難しい。 2.3次元切削装置による模型形成の精度・時間の検証(1)3次元切削装置:積層法は価格的にパーソナルなものでないため、現時点でパーソナルと判断した切削法により、建築初期設計での利用に耐えうるか実験した。プロダクト分野では精度を要求しているため(本装置も同じ)、模型作成に時間がかかる。作成時間と表面精度の関係を観察した。(2)作成時間と表面精度の検証:半径4cmのドームをモデルに表面精度と作成時間の関係を観察した。パラメータは素材とドリル径によるメーカーが適性値を与えている。適性値で行った場合約220分で表面は滑らかであった。作成時間に関係するパラメータを変更し、初期設計に形状把握に耐えうると判断した表面精度を確保する模型の最短作成時間は約28分であった。初期設計に対応可能と判断した。(3)作業のモデル化:筆者が以前作成した設計競技応募案作成時のエスキース3DCADモデルを本装置で作成すると仮定し、模型作成作業の手順をモデル化した。手作業で有効な部分と本装置で有効な部分の判断、本装置の出力するためのCADモデルの再加工(加工範囲が限られているため分割して出力が必要)が必要となる。
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