1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750553
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Research Institution | Showa University College of Medical Sciences |
Principal Investigator |
中村 大介 昭和大学医療短期大学, 一般教養, 助手 (30300049)
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Keywords | 移動式手すり / 移乗 / 介助 / 便所 / 動作 / 動作解析装置 |
Research Abstract |
人間と道具との係わりに関する研究では、ヒトの動作特性を調べて、人間との親和性のあるユニバーサルデザインを設計するといった姿勢が不可欠である。 そこで本年度は、移動式手すりの試作を行う前段階として、まず屋内でヒトが手すりを使用する場合の動作分析に着目して予備的な移乗介助動作実験を介助者の視点から行った。具体的には、住宅内便所での移乗介助動作について、どの介助動作時にどのような目的で手すりを使用するかを作業分析を試みながら、その有効な介助動作とその空間の使われ方の分折を試みた。 実験方法は、自由空間と一般的な住宅にみられる便所空間内での移乗介助動作について行い、それぞれの動作分析方法として動作解析装置(VICON370)を用いた。自由空間ではその介助動作時の動作本来に着目して、手すりの使用しやすい介助位置と介助手技の検討を行った。また、一般的な住宅内便所では介助動作と構成空間内の進入方向、入口幅による介助動作のし易さの影響と、手すり使用の特性について分析を行った。 その結果、介助位置はどの方向からの介助動作においても便器前方位が最適であり、介助手技は手すりの利用に影響することがわかった。さらに、既存の手すり配置計画は自力で動作を行う場合を想定しているため、介助動作時には不十分であることが示唆された。また、進入方向、入口幅は移乗介助動作や手すりの利用に影響することが確認できた。 今後の課題として、介助動作時の手すりの有効性については動作分析を用いて確認できたが、どの場所に、どの目的で設置することが適切かどうか等の更なる検討が残った。
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Research Products
(2 results)