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1999 Fiscal Year Annual Research Report

ペロブスカイト型磁性酸化物人工格子における層間交換相互作用の制御と巨大磁気抵抗

Research Project

Project/Area Number 11750596
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

西川 博昭  近畿大学, 生物理工学部, 助手 (50309267)

Keywordsマンガン酸化物 / 巨大磁気抵抗 / 層間交換相互作用 / 二重交換相互作用 / 人工格子
Research Abstract

本研究において、本年度はLa_<0.6>Sr_<0.4>MnO_3(LSMO)の低磁場における磁気抵抗効果を増大させる目的で、[LSMO]_m/[La_<1-x>Sr_xFeO_3(LSFO:反強磁性絶縁体)]_n(m,n:単位格子数)の[111]配向超格子を作製し、その電気・磁気・磁気抵抗特性を調べた。
レーザアブレーション法によってSrTiO_3(111)基板上にLSMO/LSFO超格子を作製した。温度10Kにおいて±10kOeの範囲で磁場を変化させた際の、(LSMO)_<10>/(LSFO_<x=0>)超格子(50周期)の低磁場における磁気抵抗効果は、300Oeで約1.7%と、LSMO単層薄膜に比べ、磁気抵抗効果が非常に大きくなった。この結果について、以下の様に考察した。反強磁性体LSFOは磁場に対して応答しないので、超格子界面においてMn-Fe間に働く超交換相互作用のために、界面上のLSMO原子層も磁化反転できなくなる。つまり、界面Mnスピンを磁気的に「ハードな」状態にしたといえる。これに対して、界面から離れたLSMO原子層はLSFOによる影響をほとんど受けないので、LSMOの保持力程度以上の印加磁場では、LSMO層内において界面付近から層内部に向かってMn局在スピンの方向が変化することとなる。これにより、低磁場でLSMO層内の局在スピン配列が大きく乱れるため、LSMOの二重交換相互作用が低磁場で大きく抑制され、磁気抵抗効果が増加したと考えられる。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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