1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750650
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加納 学 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30263114)
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Keywords | モニタリング / 知的運転管理 / 異常検出 / 多変量解析 / 主成分分析 / 統計的プロセス制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は、化学プロセスを対象としたデータ解析技術や運転管理技術を提案すると共に、多種多様な手法を整理・統合し、知的運転管理システムを計算機上に実現することである。本年度は、特に異常検出手法の開発を中心に研究を進めた。 古典的なSPC(Statistical Process Control)チャートに代わる運転監視方法として、主成分分析に代表される多変量解析手法を用いる方法が提案され、その有効性が確認されている。この運転監視方法の長所は、変数間の関係を反映した管理限界を設定できる点にある。しかし、変数間の関係(運転状態)が変化しても、運転データが管理限界内に存在するかぎり、その変化を検出することができない。そこで、異常検出性能を向上させるために、2種類の異常検出方法を提案した。 1.移動主成分分析による異常検出:変数間の関係の変化を検出するために、主成分分析を逐次適用することにより、主成分(あるいは複数の主成分が張る部分空間)の変化を監視する。なお、主成分の変化を定量的に評価するために、基準とする主成分と現時刻における主成分の内積に基づく指標を提案した。 2.データの非類似度に基づく異常検出:運転状態がデータの分布に反映されることに着目し、データの分布の変化を監視する。なお、分布の変化を定量的に評価するために、基準とする正常運転時のデータと現時刻のデータとの非類似度を表す定量的な指標を提案した。 従来法および新たに提案した方法を、実プロセスの特徴を反映したTennessee Eastmanプロセスのシミュレーションデータに適用した結果、提案法の異常検出性能は従来法と同等かそれ以上であることが確認された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 加納,長尾,大野,長谷部,橋本: "移動主成分分析を用いた運転監視"化学工学論文集. 25・6. 998-1003 (1999)
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[Publications] 加納,長尾,大野,長谷部,橋本: "時系列データの非類似度に基づく運転監視"化学工学論文集. 25・6. 1004-1009 (1999)
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[Publications] Kano,M,K.Nagao,H.Ohno,S.Hasebe,andI.Hashimoto: "New Methods for Process Monitoring Using Principal Component Analysis"AIChE Annual Meeting,Dallas,TX,Oct,31-Nov.5. paper224a. (1999)