1999 Fiscal Year Annual Research Report

高分子アロイの非等温三次元粘弾性流動及びそれに伴う相分離過程の数値解析

Research Project

Project/Area Number	11750654
Research Institution	Kyushu University
Principal Investigator	木原伸一九州大学, 工学研究科, 助手 (30284524)
Keywords	数値シミュレーション / 高分子ブレンド / 粘弾性流体 / 相分離 / 相混合 / 相構造発展 / 界面
Research Abstract	本年度は剪断速度、界面張力、粘弾性応力が及ぼす高分子相分離過程を予測する数値解析プログラムを開発し、各影響について検討を行った。 1.移流の影響について検討:有限差分法により高分子2成分系のFlory-Huggins理論から得られる自由エネルギーと、修正Cahn-Hilliardの式に移流の寄与のみを考慮した2次元および3次元プログラムを開発した。数値解析上負荷できる剪断速度に上限があるが、移流項の影響により相が傾斜していく様子が得られた。 2.流体力学的相互作用の検討:流体力学的相互作用により、変調構造中の界面曲率が流動を誘発する。修正Cahn-Hilliardの式を用いて、二流体モデルをもとにして単純剪断流動場での界面の影響を考慮したスピノーダル分解による相構造発展を予測する2次元プログラムを開発した。界面張力の影響で相が曲率を小さくするように発展するため相の粗大化が促進されることが示された。 3.粘弾性特性の相図への影響:粘弾性応力は動的拡散とカップリングして特異的な相構造発展を示すと言われている。線形粘弾性モデルと緩和時間、弾性率の組成依存性をDouble Reptation理論を用い二流体モデルへ展開し、粘弾性特性流動特性の影響を考慮できる2次元解析プログラムを開発し、歪みと相分離過程が混在した状態の解析を実施した。一様な揺らぎを初期に与えた場合相分離が進行するが、剪断速度による粘弾性の影響により流動方向へ次第に層状構造へ相分離が進行する場合があること、また、モデル液滴を設定し剪断流動を負荷した場合、緩和時間、弾性率に応じて初期に液滴が変形し、その後相分離が進行する場合やその逆の場合が得られた。

Research Products
(4 results)

All Other

All Publications (4 results)

[Publications] S.Kihara T.Kohchu,Y.Kyoda and K.Funatsu: "Numerical Simulation of Flow-induced Phase Mixing and Demixing in Extrusion Process"Polymer Processing Society 15th Annual Meeting Proceedings of the Conference. No.157. (1999)
[Publications] 木原伸一、孝忠智康、京田勇樹、船津和守: "高分子ブレンドの流動誘起相構造形成過程の数値シミュレーション"成形加工'99. 251-252 (1999)
[Publications] 木原伸一、京田勇樹、孝忠智康、船津和守: "高分子ブレンドの流動誘起による相構造形成過程の数値シミュレーション"日本機械学会流体工学部門・講演会論文集. No.99-19. 285-286 (1999)
[Publications] 木原伸一、京田勇樹、孝忠智康、船津和守: "非相溶性高分子ブレンドの流動誘起相構造の数値シミュレーション"成形加工シンポジア'99. 63-66 (1999)

1999 Fiscal Year Annual Research Report

高分子アロイの非等温三次元粘弾性流動及びそれに伴う相分離過程の数値解析

Principal Investigator

木原 伸一 九州大学, 工学研究科, 助手 (30284524)

Research Products

[Publications] S.Kihara T.Kohchu,Y.Kyoda and K.Funatsu: "Numerical Simulation of Flow-induced Phase Mixing and Demixing in Extrusion Process"Polymer Processing Society 15th Annual Meeting Proceedings of the Conference. No.157. (1999)

[Publications] 木原 伸一、孝忠智康、京田勇樹、船津和守: "高分子ブレンドの流動誘起相構造形成過程の数値シミュレーション"成形加工'99. 251-252 (1999)

[Publications] 木原 伸一、京田勇樹、孝忠智康、船津和守: "高分子ブレンドの流動誘起による相構造形成過程の数値シミュレーション"日本機械学会流体工学部門・講演会論文集. No.99-19. 285-286 (1999)

[Publications] 木原 伸一、京田勇樹、孝忠智康、船津和守: "非相溶性高分子ブレンドの流動誘起相構造の数値シミュレーション"成形加工シンポジア'99. 63-66 (1999)

木原伸一九州大学, 工学研究科, 助手 (30284524)

[Publications] 木原伸一、孝忠智康、京田勇樹、船津和守: "高分子ブレンドの流動誘起相構造形成過程の数値シミュレーション"成形加工'99. 251-252 (1999)

[Publications] 木原伸一、京田勇樹、孝忠智康、船津和守: "高分子ブレンドの流動誘起による相構造形成過程の数値シミュレーション"日本機械学会流体工学部門・講演会論文集. No.99-19. 285-286 (1999)

[Publications] 木原伸一、京田勇樹、孝忠智康、船津和守: "非相溶性高分子ブレンドの流動誘起相構造の数値シミュレーション"成形加工シンポジア'99. 63-66 (1999)