1999 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞の簡便迅速な高密度充填が可能な新規細胞支持基材を用いた人工肝臓の開発
Project/Area Number |
11750688
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
黒澤 尋 山梨大学, 工学部, 助教授 (10225295)
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Keywords | 人工肝臓 / 肝細胞 / 細胞支持体 / 高密度培養 |
Research Abstract |
本研究では人工肝臓の構築を目的として、新たに開発した細胞支持体(Polyurethane Membrane:PUM)を利用した肝細胞の高密度培養行った。 PUMは非発泡性のポリウレタンで、不均一なスポンジ状構造をとっている。PUMは肝細胞を捕捉する微小孔(径35μm以下)と細胞の効率的な充填を可能にする巨大孔(径100μm以上)とがバランス良く配置されている。直径30mm、厚さ6mmのディスク状に整形したPUMを筒型ホルダーにセットし、バイオリアクター(人工肝臓モジュール)とした。ここに細胞密度が1〜5×10^7cells/cm^3-PUMとなるようにラット肝細胞を充填したところ、細胞充填密度1〜5×10^7cells/cm^3-PUMの肝細胞の充填操作を5分以内に完了することができた。このときの細胞の固定化率はいずれも95%以上となり、極めて高いものであった。 本リアクターにより、細胞充填密度2×10^7cells/cm^3-PUMで灌流培養した結果、肝細胞の特異的機能である、アルブミン分泌能、尿素合成能、及びアンモニア除去能の発現が確認された。これらの活性は7日間持続した。リアクターでの単位細胞あたりのアルブミン分泌能は、対照として行ったコラーゲンコートディッシュ上での単層培養の約50%であった。
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