1999 Fiscal Year Annual Research Report
DNAシャフリングによる多環芳香族アミン分解菌の構築
Project/Area Number |
11750696
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
武尾 正弘 姫路工業大学, 工学部, 助手 (40236443)
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Keywords | DNAシャフリング / アニリン / ナフチルアミン / 酵素機能改変 / Acinetobacter |
Research Abstract |
本研究では、Acinetobacter sp.YAA株由来のアニリンジオキシゲナーゼ遺伝子とPseudomonas putida由来のナフタレンジオキシゲナーゼ遺伝子をDNAシャフリング技術を活用して融合させ、ハイブリッド遺伝子を構築し、これを各種細菌に導入し、新規に多環芳香族アミンの分解菌を育種することを目的としている。 平成11年度は、ハイブリツド遺伝子の構築と大腸菌での遺伝子の発現を目的に、まず、Acinetobacter sp.YAA株及びP.putida PpG1064(NAH)から抽出したプラスミドDNAを鋳型として、アニリンジオキシゲナーゼ及びナフタレンジオキシゲナーゼの基質特異性を支配する末端酸化酵素αサブユニットをコードするatdA3及びnahAc遺伝子領域をPCR法により増幅した。次に、これをDNaseIで分解し断片化したが、ハイブリッド遺伝子構築に必要な50〜100bpの断片が主に生じるように分解をコントロールすることが困難であった。そこで、DNaseIの代わりに4塩基対認識制限酵素を2〜3種類組み合わせて分解を行ったところ、目的サイズのDNA断片が大量に生成した。これをアガロースゲルから回収し、両者の回収断片を混合し、PCR法にてハイブリッド遺伝子の構築を行った。その結果、いくつかのエキストラバンドは生じたが目的のサイズのDNA断片の増幅を確認した。現在、この断片をアニリンジオキシゲナーゼ遺伝子atdA1A2A4A5のA2-A4間へ戻すクローニングを行っている。ハイブリッド型atdA3をうまくA2-A4間に導入できれば、大腸菌にてナフチルアミン、アミノアントラセン等の芳香族アミンに対する分解試験を行う予定である。また、今後、Pseudomonas属細菌及びAcinetobacter属細菌への遺伝子導入についても検討する予定である。
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