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2000 Fiscal Year Annual Research Report

複数の固相反応を利用したアルミナセラミックスの低温焼結と微構造制御

Research Project

Project/Area Number 11750726
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

樽田 誠一  信州大学, 工学部, 助教授 (00217209)

Keywordsアルミナ / マグネシア / チタニア / 反応焼結 / 固相反応 / 固溶 / 微構造 / 粒成長
Research Abstract

本研究では、焼結体の機械的性質を落とさずに、市販されている普通のアルミナ粉体をより低温で焼結させることを目的として、マグネシアとチタニアの両者をアルミナに添加して焼結挙動を検討した。マグネシアとチタニアの添加量に関しては、(1)チタニアを固溶限界の0.27mass%で一定として、マグネシアの添加量を変化,(2)マグネシアとチタニアの総添加量を5mass%で一定として、マグネシアとチタニアの混合比を変化,(3)マグネシアとチタニアをモル比で1:1として、総添加量を2,5,10,15,20mass%とした,3つのパターンを設定した。
チタニアのみ0.27mass%添加すると、1400℃で緻密化し、マグネシアの添加量が増加すると緻密化しにくくなった。しかし、チタニアの添加量が0.8masss%以上であれば、マグネシアの添加量にあまり依存せず、1400〜1450℃で緻密化した。この緻密化温度は、無添加よりも150℃程低かった。マグネシアとチタニアを添加する場合、チタニアの添加量が0.8mass%以上と、それ以下では異なる挙動を示すことがわかった。
得られた緻密な焼結体の微構造は、総添加量が少ない場合、あるいは総添加量が多くてもマグネシア添加量が少ない場合では、異常粒成長した粗粒と微粒からなる、いわゆる"duplex structure"となった。総添加量が多くなるほど(特に、マグネシア添加量が多くなると)、微細で均一な微構造になった。これは、特に、生成したスピネルが粒成長を抑制した結果である。しかし、焼成温度が高くなると、粒成長が進み、アルミナ粒子内に取り込まれたスピネルあるいはチタン酸アルミニウムも見られた。
添加量を(3)のパターンとして1500℃で焼成した焼結体の曲げ強度を測定した。その結果、250〜320MPaのアルミナとしては、ごく普通の強度が得られた。しかし、添加量が多いほど、強度は低下する傾向にあった。この低下は、生成したチタン酸アルミニウムの異方性熱膨張率に起因して発生したマイクロクラックの影響であると考えられた。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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