2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750799
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
丹羽 敏男 九州大学, 大学院・工学研究院, 講師 (10208267)
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Keywords | 疲労寿命予測 / 変動荷重 / 疲労き裂伝播 / き裂開閉口 / △K_<RP> / 疲労被害領域寸法 / 塑性拘束係数 |
Research Abstract |
すでに開発済みの一定荷重振幅下および△Kth試験に対する疲労き裂伝播試験制御用プログラムを参考に、変動荷重下(2段2重繰り返し、嵐モデル、過大荷重など)に対応した制御用プログラムを開発し、疲労き裂伝播中のき裂開口荷重およびRPG荷重を計測可能な自動計測試験システムを構築した。しかしながら、この構築に計画以上の時間を費やしたため、種々の疲労き裂伝播試験を実施し、昨年度、提案した変動荷重が作用した場合にも適用可能なき裂長0の状態から任意のき裂長さになるまでの疲労寿命推定法の妥当性を検討するまでには至らなかった。 一方、昨年度、疲労き裂伝播速度におよぼす応力比、残留応力および荷重履歴(ブロック荷重、スパイク荷重)の影響を定量的に評価できるようDugdaleモデルを基礎としたき裂開閉口モデルを改良した疲労き裂伝播解析プログラムの有効性を確認した。ここでは、破壊試験によく用いられるCT試験片を用いて実施した、一定荷重振幅下における疲労き裂伝播試験を解析対象とした。まず、汎用の弾塑性有限要素法を用いてCT試験片の塑性拘束係数を求めた結果、僅かにa/Wの依存性があるものの1.26であった。この値を用いて疲労き裂伝播解析(RPG荷重の推定)を実施した結果、実験結果と比較してかなり低い値となることが判明した。この原因として、き裂が成長するとともに変形によって生じるモーメント変化の影響ならびに塑性拘束係数のa/W依存性が考えられる。しかしながら、上記解析プログラムを用いて、このa/Wの依存性を考慮することは、現実的には困難である。そこで、現在、別のアプローチを検討中である。
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Research Products
(1 results)