1999 Fiscal Year Annual Research Report
コアンダノズルを用いた高精度粒子分離システムの開発
Project/Area Number |
11750808
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松崎 和愛 熊本大学, 工学部, 助手 (10305021)
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Keywords | コアンダノズル / サイクロン分離器 / 旋回流 / 粒子運動 / 粒子衝突 / 数値解析 |
Research Abstract |
本研究は,分散性に優れているコアンダノズルを粒子供給装置に用いた.サイクロン分離器による高精度粒子分離システムを開発することを目的としている.今年度は,コアンダノズルの分散性のメカニズムおよび旋回流中に浮遊する粒子運動に着目し研究を行った. コアンダノズルに関しては,まずその優れた分散性のメカニズムを探るため,通常の円形ノズル噴流との比較を行った.単一傾斜熱戦およびLDVを用いて計測した平均速度,乱れ強さおよびレイノルズ応力分布を明らかにし,それらの流動特性の違いを明らかにした.また,コアンダノズルの方が効率面からいっても粒子供給装置として優れていることが分かった.今後は,コアンダ部の形状を改良し,その分散性の向上を試みる予定である. 粒子運動に関しては,サイクロン分離器内の粒子は,流体の遠心力により管壁に密集すると考えられる.そのため,いくら粒子密度が小さくても,管壁側で局所的な粒子密度が大きくなり,粒子の管壁への衝突や粒子間衝突など無視できないと考えられる.そこで,粒子の管壁への衝突および粒子間衝突を考慮した解析コード作成し,その有効性を検証した.その結果,旋回流中の粒子は管壁側に密集するが,粗大な粒子は粒子間衝突により内側へ飛び出ることが確認され,サイクロン分離器内の粒子の挙動解析には粒子間衝突が無視できないことが示唆された.今後は,このコードに流体解析コードをカップリングさせ,Two-way methodによりサイクロン分離器内の粒子の挙動解析を行う予定である.
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