1999 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ配糖体抗生物質生合成遺伝子群の機能解析と抗生物質類緑体合成への応用
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11760088
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
為我井 秀行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90293034)
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Keywords | アミノ配糖体 / 抗生物質生合成遺伝子 / 生物的類緑体合成 |
Research Abstract |
ブチロシン生産菌Bacillus circulansの2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素遺伝子周辺を探索した結果、現在までに18の読み枠を確認した。この範囲内では読み枠が切れ目なく続いていることから考えて、まだ全体の解明には至っていないものと思われる。読み枠の多くは既知遺伝子との相同性は低いものの、糖転移酵素、酸素化酵素、脱炭素酵素など、ブチロシン生合成経路から考えて、その生合成に関与しうると思われる遺伝子にある程度の相同性を示す遺伝子が存在した。またその読み枠のうち3個をそれぞれ破壊した変異株を3種取得し、表現型を調べた結果、それらの培養上清はいずれも抗菌活性を示さなくなった。このことから本遺伝子クラスターはブチロシン生合成遺伝子クラスターであることが確認された。現在これらの変異株に対しさらに詳細に検討を加え、それぞれの読み枠の機能を同定する予定である。またこれまで未同定であったBacillus circulansの2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素20kDaサブユニット遺伝子の同定に成功した。現在発現系、および破壊株を構築中である。 さらにBacillus circulansの2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素遺伝子の配列を元にPCRプライマーを設計し、他の2-デオキシストレプタミン含有アミノグリコシド生産菌から相同遺伝子の取得を試みているが、現在まで取得に至っていない。さらに条件を検討し、アミノグリコシド生合成遺伝子クラスターの取得を目指す。
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[Publications] Kudo F.,Tamegai H.,Fujiwara T.,Tagami U.,Hirayama K.and Kakinuma K.: "Molecular cloning of the gene for the key carbocycle-forming enzyme in the biosynthesis of 2-deoxystreptamine-containing aminocyclitol antibiotics and its comparison with dehydroquinate synthesis"Journal of Antibiotics. 52. 559-571 (1999)