1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11760129
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
澤辺 智雄 北海道大学, 水産学部, 助手 (30241376)
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Keywords | Pseudoal teromonas elyakovii / 海水依存型発現 / アルギン酸分解酵素 / カルシウム / プラスミッド |
Research Abstract |
本年度の成果は以下の通りである。なお、alyPEEC遺伝子供与菌はPseudoal teromonas elyakoviiと正式に同定された。 1.アルギン酸分解酵素遺伝子alyPEECおよび近傍領域を有するライブラリーの作製と海水依存型活性発現alyPEEC遺伝子領域を有する3種のクローン(pTPB24,pTPB31およびpCD11)を作製した。pTPB24はalyPEECを含む周辺2.7kbの領域をpUC18にクローン化し、alyPEEC以外にターミネーター配列を共有する機能不明のpaex遺伝子が挿入されていた。pTPB31はalyPEEC遺伝子領域のみを含む1.6kbの断片をpUC18にクローン化したもの、pCD11はalyPEECのG^<165>からN^<398>コード領域、すなわちP.elyakoviiから精製された菌体外アルギン酸酵素と相同なN末端アミノ酸配列を示す領域を発現ベクターpTrcHisBに組込んだものである。pTPB24では25%-75%、pTPB31では、50%-75%、およびpCD11では50%-100%の割合で海水を添加したLB培地でのみアルギン酸分解酵素活性が認められ、いずれのクローンとも海水無添加のLB培地では活性が認められなかった。alyPEECの発現制御領域を削除したpCD11でも活性の発現に海水が大きく影響したことから、本遺伝子の海水依存性の活性発現は、発現制御によるものではないことが明らかとなった。 2.alyPEECの活性発現に関与する海水成分の同定 alyPEECの活性発現に影響を及ぼす海水成分の同定を試み、硫酸カルシウムがalyPEECの活性発現に大きく関与していることが明らかとなった。特に、pTPB24およびpTPB31では、0.26%硫酸カルシウム含有LB培地での活性と、50%人口海水添加LB培地での活性がほぼ同程度であった。 3.プラスミッド保持海洋細菌の探索 函館および下北半島沿岸海域分離菌株を供試し、3菌株からプラスミッド様核酸が検出された。いずれの菌株とも、P.elyakoviiに近縁なAlteromonas属細菌であり、その中の一株はアンピシリン耐性を示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sawabe: "Assignment of Alteromonas elyakovii KMM 162^T and five srains isolated from spot-wounded frond of laminaria japonica..."Int.J.Sys.Evol.Microbiol. 50. 265-271 (2000)
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[Publications] 澤辺智雄: "養殖利尻コンブ(Laminaria japonica var.ochotensis)穴あき症藻体から分離されたアルギン酸分解性海洋細菌Alteromonas sp.H-4株の分類"利尻研究. 19. 37-44 (2000)