1999 Fiscal Year Annual Research Report
魚類病原細菌の病原性関連遺伝子を用いたDNAワクチンの研究
Project/Area Number |
11760134
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
廣野 育生 東京水産大学, 水産学部, 助手 (00270926)
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Keywords | Pasteuralla piscicida / Edwardsiella tarda / Lactococcus garivieae / DNAワクチン / 遺伝子銃 / 魚病細菌 |
Research Abstract |
ブリの類結節症原因菌であるPasteurella piscicidaよりクロ―ン化した3種類の主要抗原タンパク質をコードする遺伝子(外膜タンパク質、外膜リポタンパク質、セリンプロテアーゼ)とストレスタンパク質HSP60遺伝子、ウナギや海産魚のエドワジラ症の原因菌Edwardsiella tardaの溶血素遺伝子およびその発現調節遺伝子、ブリのレンサ球菌症の原因菌であるLactococcus garivieaeの病原性株において特異的に発現している5種類の遺伝子(マクロファージ抵抗性 M タンパク質、プロテアーゼ、葉酸合成酵素、トリガーファクターおよび6リン酸ジアセチラーゼ)を真核生物の高発現プロモーターであるCMVプロモーターの下流に連結した組換えプラスミドを構築した。これらのプラスミドを大量調整した。遺伝子銃により魚に接種するために、これらのプラスミドを金粒子に結合させた後、遺伝子銃用のチューブの内壁に接着させた。 作製した組換えプラスミドの―つをブリの体表に遺伝子銃により接種し、1日後、3日後、1週間後および1カ月後の魚の血液および接種した部位の筋肉からDNAを抽出し、PCR法により導入した遺伝子の存在を確認したところ、1日目から筋肉細胞、血液細胞において導入したDNAは検出され、1カ月後まで確認できた。導入した遺伝子の発現を免疫学的に調べたところ、接種した部位の筋肉では発現しているタンパク質が検出できる程度は発現していた。しかし、血液細胞からは導入した遺伝子がコードするタンパク質は検出できなかった。このことから、血液細胞にも導入した遺伝子が存在するが量的には少ないものであると考えられた。
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