1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11760171
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
石井 将幸 島根大学, 生物資源科学部, 講師 (50293965)
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Keywords | 地下水 / 塩水化 / 電気探査 / 数値解析 / 最適化 |
Research Abstract |
沿岸部の帯水層では,地下水の下に比重の大きい塩水がくさび状に侵入している.大量の地下水利用を行ってきた沿岸部においては,淡塩境界面が上昇して揚水中の塩分濃度が高くなり,地下水の継続的な利用が困難になっている.塩水化現象への対策を講じるためには状況の把握が重要であるが,これは地下で生じる現象であり,直接的な調査は困難である.そこで簡単な装置で短時間に測定が可能な,比抵抗法電気探査を用いた調査法について検討した. 塩水化が生じている地域で電気探査を行ったところ,海岸近くの地中深くに比抵抗の小さい層が認められた.そして様々な検討を行った結果,これが侵入した塩水の層であると結論された.曲線法を用いてこの層の深さと比抵抗の値を求めたところ,揚水量が多く,塩水化が進行していると言われている西地区では,東地区よりも塩水が浅いところにあることが示された.またハウス園芸の農閑期で揚水量の少ない8月に行った測定からは,3月よりも塩水が深いという結果が得られた.稲作主体で揚水があまり行われていない東地区でも同様であり,水田から浸透した水が塩水を押し下げているためと考えられた. 曲線法による比抵抗と境界深の推定では,見掛比抵抗のグラフと標準曲線を重ね合わせる際にずれが生じるため,同じ測定結果から異なる推定値が求まる場合がある.探査結果の解析・評価法は客観的で,異なる調査者によっても同じ結果となるものが望ましいことから,有限要素法とSP法を用いた手法について検討した.その結果,この手法では曲線法と比較して,より客観的な評価が可能となった.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Masayuki ISHII,Taro OKA,and Kunio OTOSHI: "Investigation of Saline Water Intrasion into Agaifer by Using Resistivity Method"Proceedings of International Symposium 2000 on Groundwater. (2000)