1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11760173
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西山 竜朗 岡山大学, 環境理工学部, 助手 (30294440)
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Keywords | 岩盤 / せん断 / 破壊機構 / 局所破壊 / 破壊規準 / 岩盤評価 / 原位置岩盤せん断試験 / ブロックせん断試験 |
Research Abstract |
ブロックせん断試験における岩盤の破壊機構を解明することを目的として、特にせん断過程における亀裂の発達に注目しながら、同試験の力学的特性に関する調査を行った。調査手法として、岩石・岩盤に関する既存の破壊理論を念頭に置いた上で、力学的条件をブロックせん断試験に類似させた石膏模型試験を行うとともに、有限要素法により亀裂の発達を考慮した応力解析を行った。 石膏模型試験において、荷重の増加に伴いブロック付け根部に生じる亀裂の発達過程を撮影し、撮影した画像を参照しながら、ブロック付け根部がせん断される際の破壊機構を考察した。また、変位-荷重関係を測定し、実際のブロックせん断試験に類似した傾向を得た。なお、現在、来年度において画像撮影と変位・荷重測定を対応付けた調査を行えるよう、測定機器の準備・調整を進めている。 また、上記の石膏模型試験に関して有限要素法による応力解析を行い、亀裂の発達に関して模型試験に類似した結果を得るとともに、試験体中に作用する応力に関する結果を得た。さらに、模型試験に関する解析結果を検証した上でブロックせん断試験に関する応力解析を行い、局所破壊の進行および岩盤中に作用する応力に関する結果を得た。なお、来年度において、さらに変形特性を重視した解析法の採用を予定している。 本年度における検討から、ブロックせん断試験の特性として、岩盤中に以下のような破壊を生じさせていると考えられる:1)ブロック付け根部に作用する引張力が引張亀裂の発達により消失し、その結果としてブロック付け根部に圧縮力が集中して作用する。2)上記の圧縮力の作用により局所に集中した破壊が起こり、最大荷重を記録する。3)その後、さらに多数の局所破壊が生じることにより、最終的なせん断面が形成される。
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Research Products
(1 results)