1999 Fiscal Year Annual Research Report
乳脂肪分泌に関わる乳脂肪球皮膜タンパク質の細胞生物学・発生工学的解析
Project/Area Number |
11760223
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
青木 直人 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (40242846)
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Keywords | 乳腺 / 乳脂肪球皮膜 / 乳腺上皮細胞 / ブチロフィリン / xanthine oxidase |
Research Abstract |
我々がこれまでにクローニングしたマウスブチロフィリンおよび今回新たにクローニングしたヒト、ウシブチロフィリンのオープンリーディングフレームを含むcDNAをヒトサイトメガウイルスプロモータを持つ発現ベクターに組み込み、発現プラスミドを構築した。またマウス、ヒトブチロフィリンに対しては、細胞内ドメインを様々な長さで欠失するミュータントをPCRを用いて作成した。作成した全てのミュータントはシークエンシングにより塩基配列を確認した。これらをCOS7細胞にリン酸カルシウム法を用いて一過性に導入し、その発現の有無を特異的抗血清あるいはモノクローナル抗体を用いたウエスタンブロット法により調べた結果、全てのクローンが期待される分子量の位置にはっきりとしたバンドとして検出された。次にこれら発現プラスミドとxanthine oxidaseの発現プラスミド(ミラノ"MARIO NEGEI"研究所、寺尾博士より供与)をCOSー7細胞にコトランスフェクトし、ブチロフィリンに対するモノクローナル抗体を用いて免疫沈降を行ったところ、xanthine oxidaseがマウス、ヒト、ウシブチロフィリンの全てと共沈降すること、さらにその結合にはブチロフィリンC末端の56アミノ酸残基が非常に重要であることを明らかにした。 ブチロフィリンに結合するxanthine oxidase以外の分子を検索するためにブチロフィリンの細胞内ドメインをbait、泌乳期のマウス乳腺より調製したcDNAライブラリーをpreyとして、β-galactosidase活性を指標にyeast two-hybridスクリーニングを行ったが、現在まで新たな分子を同定するには至っていない。
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