2000 Fiscal Year Annual Research Report
不全心におけるサイトカインの心筋障害及び催不整脈作用の基礎的検討
Project/Area Number |
11770021
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鷲塚 隆 新潟大学, 医学部, 助手 (00301185)
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Keywords | TNF-α / 遅延整流カリウム電流 / 心不全 |
Research Abstract |
【目的】TNF-αは心不全、急性心筋梗塞等で上昇することが報告されているが、その電気生理的作用については不明な点が多い。今回TNF-αの遅延整流K電流(IK)に対する作用を検討した。【方法】単離モルモット心室筋細胞を全細胞型パッチクランプ法に供し、保持電位-40mVから、2秒のtest pulseを種々の膜電位まで加え、定常電流と末尾電位を測定した。細胞外は5.4mMK、細胞内は150mMKとし、nisoldipine(2μM)を加え、L型Ca電流を抑制した。全ての実験は37℃で行った。【結果】TNF-αは無刺激時にはIKを抑制しなかった。Isoproterenol(ISP)(20nM)にて増強時にIKを濃度依存性に抑制した(IC50 116±U/ml,Bmax107±17%)。また、抑制には電位依存性は認めなかった。さらに、Histamine(250nM)、Forskolin(500nM)で増強されたIKも同様に抑制し、あらかじめcAMP(1mM)を細胞内投与しIKを増強した場合には抑制を認めなかった。また、TNF-αの効果はphosphatase inhibitorであるsodium orthovanadate(100μM)あるいは、phosphodiestarase inhibitorであるisobutylmethylxanthine(100μM)存在下でも抑制は同様に認められた。百日咳毒素(PTX)処理後にはその効果は消失し、ceramidase inhibitorであるNOEにても、その効果は消失した。【総括】TNF-αは、1)ISP誘発性のIKsを濃度依存的に抑制した。2)Histamine、Forskolin誘発性のIKsを抑制し、cAMPで増強されたIKsは抑制せず、PTX処理にてその抑制効果は消失し、NOE処理にてもその効果は消失した。3)TNF-αが心不全、心筋梗塞時などカテコラミン分泌増加時にIKsを抑制し、活動電位時間を延長させ、催不整脈性に働く可能性があることが示唆された。
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[Publications] Takashi Washizuka: "Genistein inhibits slow component of cardiac delayed-rectifier K currents via a tyrosine kinase-independent pathway."Journal of Molecular and Cellular Cardiology. Vol.30,No 12. 2577-2590 (1998)
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[Publications] 畑田勝治: "Tumor necrosis factor-αによるモルモット心室筋遅延整流性カリウム電流の抑制"新潟医学会雑誌. (発表予定). (2001)
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[Publications] Fumio Yamashita: "Characterization and subcellular localization of KCNQ1 with a heterozygous mutation in the C-terminus."Journal of Molecular and Cellular Cardiology. (発表予定). (2001)