1999 Fiscal Year Annual Research Report
Na^+/Ca^<2+>交換機構(NCX)遺伝子を発現させた細胞におけるNCX電流の検討
Project/Area Number |
11770047
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
綿野 智一 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60301404)
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Keywords | NCX1遺伝子 / Ca^<2+> / Ca^<2+>イオノフォア / NCX電流 |
Research Abstract |
心室筋では,細胞内に高濃度のCa^<2+>を負荷すると強縮するため,NCX電流に対する細胞内Ca^<2+>濃度の影響の詳細な検討は難しい.継代培養可能で,かつ細胞内Ca^<2+>濃度を高くしても強縮しない細胞に,心筋型NCX遺伝子(NCX1)をトランスフェクトして安定発現株をクローン化し,簡便に心筋型NCX電流を測定できる系を確立するため以下の実験を行った (1)NCX1発現ベクターの作成;NCX1の特異的なセンスおよびアンチセンスのプライマーを用いてRT-PCR法によりNCX1のcDNAを作成した.このcDNAをTAクローニングベクターにライゲーションしクローニングした.このベクターよりNCX1のcDNAを発現ベクター(pcDNA3)にサブクロー二ングした. (2)NCX1のDNA遺伝子の上皮細胞への発現;NCX1のcDNAを含む発現ベクターをリポフェクション法により,MDCK細胞,NlH/3T3細胞,BHK21細胞に発現させた.NCX1遺伝子が細胞に発現していることはPCR法により確認した. (3)NCX1を過剰発現した細胞の選別;NCX1が過剰発現した細胞は,細胞内にCa^<2+>を負荷してもNCX1が上昇した細胞内Ca^<2+>を排出するため細胞死を起こさないことが知られている.このことを利用してNCX1が過剰発現した細胞細胞のみを選別するために,細胞の培地中にCa^<2+>イオノフォアA-23187あるいはイオノマイシンを加えて培養を試みたが,選別できなかった.現在Ca^<2+>イオノフォアの濃度について検討中である.選別ができた後,ウェスタンブロッティング法によりタンパクの発現を確認し,NCX電流の測定を行う予定である.
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