1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト凝固第XIII因子Bサブユニット欠損症の分子病態の解明
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11770071
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
惣宇利 正善 山形大学, 医学部, 助手 (20292419)
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Keywords | 凝固XIII因子 / トランスグルタミナーゼ / スシドメイン / I型欠損症 / 出血性素因 / 遺伝子異常 / 創始者効果 |
Research Abstract |
世界第4例目である、日本人の凝固第XIII因子A、Bサブユニット同時欠損症(I型欠損症)のDNA検体を入手することができたので、以下の実験を行なった。 (1) I型XIII因子欠損症の症例と家族の白血球からDNAを抽出し、PCRによりBサブユニット遺伝子の全エクソンを増幅した。 (2) Bサブユニット遺伝子の大きな変化を伴う異常は、サザンブロット法とプローブハイブリダイゼーションによって検出されなかった。 (3) Bサブユニット遺伝子の5'領域、エクソン、イントロン/エクソン境界領域などの塩基配列を決定し、正常の遺伝子のそれと比較したところ、イントロンA/エクソンII境界にag→(-)gの一塩基欠失とエクソンIX内のG塩基欠損が同定された。 (4) このようにして同定した遺伝子上の2つの変異を、PCRと制限酵素による切断反応によって、本人及び家族のDNA検体で確認した。 現在、エクソンIXの変異を持つcDNAと、正常のcDNAを別々に哺乳類細胞擁の発現ベクターに挿入して、細胞及び蛋白質レベルで解析しつつある。
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