2000 Fiscal Year Annual Research Report
肥満と内分泌かく乱物質の乳癌誘発作用についての内分泌学的・免疫毒性学的研究
Project/Area Number |
11770187
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
木ノ上 高章 東海大学, 医学部, 助手 (30234313)
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Keywords | ビスフェノールA / ラット / NMU / 免疫 |
Research Abstract |
^*11週令雌ラットをニトロソメチルウレア(NMU、50mg/Kg腹腔内)投与して、6ヶ月および8ヶ月飼育した。解剖時に乳腺に触知可能な腫瘤は認められなかった。組織検索上明らかな異型性を認めなかった。卵巣摘出群に対して、偽手術群は体毛の薄い箇所が見られた。 ^*11週令ラットを処置した後1週間後、一定量(0.25μL/hr、28日間)の物質を注入できるアルゼットチューブを用いて、(スチレンではチューブが溶解するため)ビスフェノールAをDSMOに溶かして、チューブに充填し4週間の観察を行った。4群に分け偽手術群(DMSO)、卵巣摘出群(DMSOのみ、チューブ内全量でLD50、チューブ内全量で1/10倍量のLD50)として、全例に対して、NMU(50mg/Kg、腹腔内2回投与)を投与した。4週目に安楽死して内分泌かく乱化学物質の内分泌・免疫機能に与える影響を観察した。解剖時異常を認めなかった。胸腺の形状・重量に差はみられなかった。卵巣摘出群でエストラジオールに差は見られなかった。なお体重は各群とも有意な差は認めない。FACSを用いたリンパ球表面マーカー解析(T,B,Th,Ts,NK)において、明らかな傾向は認められなかった。NK細胞傷害性活性は、卵巣摘出群において各群間に差は認められず、偽手術群において有意に高かった。閉経前後において別個の検討が必要であることが示唆された。
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