2000 Fiscal Year Annual Research Report
地域高齢者におけるアクティブ・ライフとQOLの確保に関する追跡研究
Project/Area Number |
11770196
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
藤本 弘一郎 愛媛大学, 医学部, 助手 (30243778)
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Keywords | 地域 / 高齢者 / 死亡 / 死因 / 生活習慣 |
Research Abstract |
1996〜1998年に愛媛県重信町において地域高齢者の生活実態調査である「高齢者総合健康調査」(60〜84歳の者を対象)を実施し、調査対象4546人中3561人(78.3%)から回答を得た。今年度はこの調査のデータと重信町役場に保管されている1996年から1999年までの死亡者についてのデータをリンクし、相互の関連を分析した。高齢者総合健康調査のデータがある者のうち、死亡が確認されたのは180人であった。死因別に関連する要因を単変量解析で分析すると、(1)全死亡:「高齢」「老研式ADLスコア低下」「入院経験あり」「1km連続歩行困難」「飲酒」「健診受診なし」「主観的健康感が不健康」「魚を毎日摂取」「睡眠時間7時間以上」。(2)悪性新生物:「高齢」「入院経験あり」「1km連続歩行困難」「飲酒」「喫煙」「主観的健康感が不健康」。(3)脳血管疾患:「高齢」「老研式ADLスコア低下」「1km連続歩行困難」「喫煙」「肉類摂を毎日摂取」。(4)心疾患:「高齢」「老研式ADLスコア低下」「1km連続歩行困難」「肉類摂を毎日摂取」「転倒経験あり」の各項目が死亡と有意に関連していた。これらを独立変数とし死亡の有無を従属変数として多重ロジスティック回帰分析により関連要因を分析すると、全死亡については、男性では「高齢」「1km連続歩行困難」「主観的健康感が不健康」が、女性では「高齢」「老研式ADLスコア低下」「飲酒」「健康診断受診なし」が有意に関連していた。悪性新生物については、男性では「高齢」「入院経験あり」が、女性では「高齢」「入院経験あり」「喫煙」が有意に関連していた。脳血管疾患については、男性では「高齢」が、女性では「高齢」「老研式ADLスコア低下」が有意に関連していた。心疾患については、男性では「1km連続歩行困難」が有意に関連していた。女性では有意な関連項目が認められなかった。
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Research Products
(1 results)