1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11770202
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
柴崎 智美 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (20235568)
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Keywords | 予防接種 / 接種率 / 予防接種台帳 / 小学校 |
Research Abstract |
予防接種接種率の把握方法を検討する目的で、S県の人口約 38000 人の町で、次の2つの調査を実施し、以下の新しい知見が得られた。 1 調査1 予防接種台帳に基づき管理されているデータベースから、昭和63年度より平成9年度までのワクチンの種類別年齢階級別接種者数を、また、住民基本台帳より昭和62年より平成9年3月までの月別出生数を把握した。標準年齢の最も高い年齢までに接種を終了している者の割合をワクチンの種類別に算出した。ポリオ(2歳)は、年々高くなり、麻疹(2歳)は平成6年生まれ、風疹(3歳)は平成5年生まれ以降年々高くなっている。BCG(1 歳)では平成6,7年は高いが、平成8年で生まれはやや下がり、DPT(1歳)では、平成6年が最も高く、その後下がる傾向にある。日本脳炎(5歳)も平成2年生まれ以後徐々に高くなっている。接種を終了している者の割合は平成8年生まれのボリオ(2歳まで)で最も高く93.7%である。 2 調査2 町内にある全ての小学校(4校)の全児童2089人を対象に、予防接種対象疾患の罹患状況、および予防接種接種状況に関する調査を実施した。学級を通じて調査票を配布し(無記名)、各家庭で、母子手帳等を参考にして、調査票への記入を依頼した。その結果1958人の児童から調査票が回収された(回収率93.7%)。その中の生年月日が無記入の者、調査項目が全部無記入の者を除いた1924名を解析対象とした。定期予防接種疾患(麻疹、風疹、ポリオ、ジフテリア、百日咳、結核、日本脳炎)の中で、最も未接種者の割合の低いのはポリオで2.4%、最も高いのは風疹で、44.2%である。
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