1999 Fiscal Year Annual Research Report
フローサイトメトリーによる免疫細胞の多元的な機能解析法の確立
Project/Area Number |
11770240
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渋谷 和子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (00302406)
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Keywords | フローサイトメトリー / 免疫細胞 / 機能解析 / リンパ球 / 細胞内サイトカイン / 貪食能 |
Research Abstract |
アレルギー疾患では、抗原提示細胞を介して活性化されるCD4陽性T細胞の免疫応答が重要な役割を担っており、これらの細胞が産生するサイトカインの生物学的活性が病態に深く関与している。したがって、免疫細胞のサイトカイン産生を観察することは、免疫応答を観察する上で重要であるが、その他の機能も同時にとらえることができれば、免疫細胞の機能をよりダイナミックに観察することができる。 本研究では、アレルギー疾患の成立機序および病態の解明、さらには診断への応用を目的に、申請者らが確立したフローサイトメトリー(FCM)による細胞内サイトカイン検出法をさらに改良し、免疫細胞の多元的な新しい機能解析法の確立を試みている。具体的には、申請者らが現在用いているFCM装置では、同時に5種類の異なる色素が検出可能であるので、この機能を最大限に利用して、細胞内サイトカイン染色に、蛍光被貪食物質の貪食能試験など、5種類までの多元的なパラメーターを組み合わせることで、マクロファージやT細胞の異なる機能を一つの画像として観察していく。つまり、細胞に取り込まれる刺激物質と反応としておこるサイトカイン産生など、免疫反応の原因と結果を同時に観察できるようになる。現在までに、免疫細胞のうちCD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、NKT細胞、NK細胞、単球・マクロファージのサイトカイン産生をFCMで観察方法を確立した。B細胞や単球・マクロファージからの抗原取り込み、貪食能の観察方法に関しては条件設定中である。今後は条件設定を終了したのち、各手法を組み合わせて、免疫細胞の異なる機能を一つの画像として同時にとらえることができる多元的機能解析法を確立していく予定である。
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Research Products
(1 results)