2000 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸菌感染症患者のIFNγ受容体、IL-12受容体遺伝子多型に関する検討
Project/Area Number |
11770319
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
秋山 一夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70276989)
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Keywords | 非定型抗酸菌症 / Interferon γ receptor 1 / IL-12 receptor β 1 |
Research Abstract |
対象:肺非定型抗酸菌症(以下NTM症)患者14例、結核患者10名(男性12例、女性12例、平均年齢76.1歳)を対象に行った。 方法:肺非定型抗酸菌症患者の末梢血よりRNAとgenomic DNAの抽出を行った。また、Interferon γ receptor 1(以下IFNGR1)遺伝子の395番目の塩基,131番目の塩基,ならびに818番目の遺伝子の変異を調べるため、その近傍の塩基配列を中心にprimerを作成した。同様にIL-12 receptor β 1遺伝子に対してもprimerを作成した。RNAよりcDNAを作成し、また抽出したgenomic DNAに対してPCRを行った。その後PCR産物をSuprec-02カラム(宝酒造)にて処理しprimerとdNTPsを除去した。精製後、PCRに用いたprimerを用いてDye Terminator Ready Reaction Mix with amplitaq FS(PerkinElmer Corp.)にて反応させた後,フェノール,クロロホルム処理とエタノール沈殿を行い,auto-sequencer(ABI-PRISM373)を用いて塩基配列を決定した。 結果:NTM症ならびに結核症全例におけるIFNGR1遺伝子の395番目の塩基,131番目の塩基,ならびに818番目の遺伝子の変異は認められなかった。IL-12 receptor β 1遺伝子においても過去に報告された遺伝子変異は認められなかった。 考察:IFNGR1遺伝子の818番目の遺伝子の変異はNTM症患者におけるHot spotと報告されているものの、今回の検査結果では変異は認められず、過去に報告されているIFNGR1遺伝子変異およびIL-12 receptor β 1遺伝子変異以外に要因が存在する可能性が考えられた。
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