1999 Fiscal Year Annual Research Report
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11770342
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
松永 薫 産業医科大学, 医学部, 助手 (80248567)
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Keywords | ミオクローヌス / 皮質性ミオクローヌス / 運動誘発電位 / 体性感覚誘発電位 / cortical silent period |
Research Abstract |
皮質性ミオクローヌス症例の運動感覚野の興奮抑制機能を検討した。対象は、皮質性ミオクローヌス11例で、表面筋電図を用いて陽性ミオクローヌス(PM)8例(6例は反射性、2例は企図性)、陽性-陰性ミオクローヌス(PNM)2例、陰性ミオクローヌス(NM)1例に分類した。また正常者7例をcontrolとした。方法として、まず運動野の興奮性指標として運動野磁気刺激によるMEP閾値を測定し、次に、MEP閾値より10%強い強度を用いて、運動野の抑制機能を反映するcortical silent period(CSP)を測定した。さらに感覚野の興奮抑制機能の評価のために、正中神経2連発刺激によるSEP recovery curve(SEP-R)を検討した。結果は、PM例では、正常者と比較して有意にMEP閾値が低く、(PM例:21.6±5.6%、正常者:30.7±3.8%、P<0.005)、反射性のPM例ではCSP持続時間が有意に短かった(反射性PM例:25.3±7.1msec,正常者:68.7±32.2msec,P<0.05)。PM例のSEP-RはISI=30〜150msecで2発目刺激によるN33振幅の促通が認められた。PNMまたはNM例では、MEP閾値は正常者とほぼ同じであり、NM例では、CSP持続時間が著明に長く(301.7msec)、SEP-RではN33振幅の回復が著明に遅延していた。以上よりPMとNMでは、運動感覚野の興奮抑制機能が異なることが明らかとなった。
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