2000 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジェニック・マウスを用いた転写因子ヒトBach1の機能解析
Project/Area Number |
11770393
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
土岐 力 弘前大学, 医学部, 助手 (50195731)
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Keywords | 赤血球造血 / 転写因子 / NF-E2 / Bach1 |
Research Abstract |
【研究目的】 本研究の目的は、1.転写因子Bach1トランスジェニック・マウスを作製し、この因子の生体内での機能を明らかにするとともに、ダウン症にみられる一過性骨髄増殖性疾患や急性巨核芽球性白血病との関連について検索すること。2.発現調節可能な哺乳動物発現ベクターにBach1を組み込み、赤芽球/巨核球系細胞株に遺伝子導入し、表現型を検索することである。 【結果】 (1)全長型ヒトBach1 cDNAマウスGATA-1遺伝子由来のプロモーターをもった発現ベクター(IE3.9 int.polyAA)に組み込み、トランスジェニック・マウスを作成した。外来遺伝子の発現をmRNAレベルで確認することができた。現在、赤血球造血および、血小板産生におけるヒトBach1因子の影響を検索中である。 (2)テトラサイクリン制御・発現ベクターを、赤芽球系細胞株UT-7に導入し、ヒトBach1の発現を誘導を試みたが、残念ながら有意な発現制御がみとめられなかった。 (3)本研究の過程で、新規のBach1イソ・フォームを単離し、これが全長型ヒトBach1因子の細胞核への局在を誘導することを発見した。
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