1999 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞移植に伴う移植細胞のテロメアDNAの変化と造血能に関する研究
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11770424
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
秋山 政晴 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80266585)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / テロメア / 老化 / 染色体不安定化 |
Research Abstract |
造血幹細胞移植は、難治性血液疾患や悪性腫瘍の根治療法として行われているが、長期的な問題として造血機能の維持や二次発癌などが問題になっている。そこで、染色体末端に存在するテロメア配列の移植前後の変化から、移植に伴う細胞の老化や染色体の安定性について検討した。 研究対象は4〜60才代の自家・同種移植患者69名。移植前後の末梢血単核細胞のテロメアの短縮は平均0.6kbで、これは健常人の15〜20年分の細胞の老化に相当した。また、テロメアへの影響を小さくするには、より若いドナーと、より多くの移植細胞が必要と考えられた。 テロメア長が7.0kb以下の患者については、健常人に比べてかなり細胞の老化や染色体の不安定化が進んでいると考えられ、造血能の恒常性や二次発癌について長期的かつ多面的な検討を行っているところである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 秋山政晴: "Interferon-α repressed telomerase along with G1-accumulation of Daudi cells"Cancer letter. 142. 23-30 (1999)
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[Publications] 秋山政晴: "Shortening of telomeres in recipients of both autologous and allogenic hematopoietic stem cell transplantation"Bone Marrow Transplantation. 25. (2000)
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[Publications] 秋山政晴: "Annual Review 血液"中外医学社. 8 (1999)