1999 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞の活性化,抑制状態におけるT細胞活性化能の検討
Project/Area Number |
11770449
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
川那部 岳志 山梨医科大学, 医学部, 助手 (30303407)
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Keywords | 樹状細胞 / CD82 / 接着分子 / T細胞活性化 / インテグリン |
Research Abstract |
刺激後24時間ではCD82は細胞表面に均一に存在せず、部分的に局在するように存在していた。同様の結果は細胞をanti-CD40抗体で刺激した場合にも認められた。この結果はCD82の細胞表面における発現性と細胞外基質との接着性に相関が我々は樹状細胞の形態が分化の程度によって大きく異なることに注目した。すなわち、未分化の状態では樹状細胞は、他の血球系細胞と同様に球形であるが、分化するに従い細胞骨格が変化し多角形、樹状を呈するようになる。このことはまた、細胞表面上の接着分子の機能が変化していることを示唆している。一方樹状細胞と同様、抗原提示機能を有する単球表面上のCD82分子の発現量を能動的に亢進させると、細胞間接着が誘導されるようになる。またCD82分子は接着分子のひとつであるインテグリンの活性化を制御していることが明かとなっている。そこで我々は、まずヒト単球を活性化物質として知られるlipopolysaccaride(LPS:10ng/ml)にて刺激し、その形態とCD82分子の発現性をanti-CD82抗体による蛍光染色法により経時的に観察した。その結果、単球は刺激後4時間よりplateに強力に接着しはじめ16時間で多角形を呈するようになった。一方CD82の発現は安静時にはわずかに認められるにすぎないが、刺激後4時間より細胞表面の発現性が上昇しはじめ、24時間でピークを迎えた。この時のCD82の状態を観察するため、細胞をFITC-antiCD82抗体にて染色しconfocal microscopeにて解析したところ、安静時にはCD82は細胞表面に均一に存在しているのに対し、LPSあることを示唆させる。
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