1999 Fiscal Year Annual Research Report
膠原病患者における抗クロモ(p25)及び、p27抗体検出のELISA法確立
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11770457
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩井 昭樹 名古屋大学, 医学部, 助手 (10311713)
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Keywords | 抗クロモ抗体 / p25 / HP1^<HSα> |
Research Abstract |
全身性強皮症は皮膚をはじめ諸臓器の硬化性変化を主徴とする膠原病であるがその90%以上に自己抗体が陽性になる。これまで軽症型強皮症の血清学的マーカーとされる抗セントロメア抗体(ACA)の約半数の陽性患者血清中にのみ共存する抗体が認識するヘテロクロマチン結合蛋白p25(別名HP1^<HSα>)をクローニングし解析を行っている。、その抗体は抗クロモ抗体と呼ばれ(p23およびp25に対する自己抗体)、大部分の抗p25抗体はクロモドメインとクロモシャドウドメインと呼ばれる種において保存されている領域を認識する。同抗体陽性患者はACA陽性患者の中で、臨床的にシェーグレン症候群やエリテマトーデスの特徴を併せ持つ一つのサブセットを形成する。今回の研究では、クロモ抗原p25の全長cDNAを用いて発現蛋白を抗原としたELISAの系を確立し、同時に多検体の解析を定量的に行うことを目的としている。これまでに、上記の各ドメインをもつcDNAを用いて、p25の全長蛋白を大腸菌内で発現させることのできるDNAを構築することに成功し、リコンビナント蛋白の精製を試みている。これまでのデータでは、リコビナントp25全長蛋白は非常に蛋白分解を受けやすく、今後ELISAの系に応用できるサンプルを作成するために、培養条件の工夫、各種プロテアーゼインヒビターの導入等により実験系の改良を試みる予定である。
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